FRBの金融正常化で市場に漂うオーバーキル懸念 正常化プロセスの最後のテーマは利上げの終点
過去を振り返れば「FRBの利上げの最高到達点は10年金利の最高到達点だった」という経験則がある。
だとすればアメリカ10年金利の上昇余地は中立金利が2.50%とすると、あと約0.70%ポイント、2.10%だとすればあと約0.30%ポイントしか残されていないという話になる。それはそのままドル高相場の寿命に直結する話でもあり、「中立金利はどこにありそうか」というテーマは今年はともかく来年以降のドル円相場を議論する際には重要である。
ただし、「ドル安=円高」とは限らない
もっとも、昨年来の名目実効為替相場を見ると、「ドル安=円高」とは限らない。ドル円相場予想においては最高到達点が125円なのか、120円なのかという議論は引き続き入念に検討を重ねるべきだが、方向感として円安が進む地合いは大きくは変わらないと考えておきたい。アメリカサイドの敵失をもってしても、今の日本の政治・経済情勢を踏まえ、日本への投資を手控えたいと考える投資家が多いのではないだろうか。
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