プロが教える!「SNSの誹謗中傷」で病まないコツ 批判コメントはこう分解して対処する

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普段私は、文章を書く人たちに「一文はできるだけ短く」「接続詞で因果関係をはっきりさせる」と口をすっぱくして伝えるのは、この批判的コメントを因数分解して分析した結果です。

一文を短くすると、「いや、そんなこと書いてないけど」みたいな、不毛な絡まれ方が減ります(ゼロにはなりません)。

②文章が読みにくい

2番目の「文章そのものが読みにくい」と指摘を受けた場合。この指摘は大事で、少なくとも仕事で発信をしなくてはならないのに文章が読みにくいのは致命的です。ですから、やはり読み返して検証します。

ただし、(私の場合でいうと)ライターとして書いた文章ではなく、著者やコラムニストとして書いた原稿が苦手と言われたら、これはもう仕方ないので気にしないようにしています。

私は、ライターとして書いている原稿では読みやすさを大事にしています。が、著者やコラムニストとして書いている原稿は、意図的にクセを強く出しています。クレジットを見なくても、私の文章だとわかるとよく言われます。

文体や文章の運び方が嫌いというのは、好き嫌いの問題なので、お口に合わない方に届いてしまってごめんなさい。この方は自分の読者ではないのだな、と感じるだけで終わりにします。

企業においても、特定のジャンルの人たちだけに届けばいい発信であれば、そのブランディングに合った発信をしてよいでしょう。コアなファンにだけ届く言葉を使うことで、仲間意識を醸成していく戦略もアリです。

③受け手側に問題がある

3番目はスルー一択。こういうのは事故にあってしまったようなものです。こういう人には「おはようございます」と書いただけでも、絡まれます。だから、こちらの責任じゃない。腹を立てるだけアホらしいのですが、私はこういう事故にあったときは、「相手の方が元気になってくれればいいな」と成仏してもらう気持ちで手を合わせます。嫌な人に対して慈悲をかける義理はないのですが、「そんな慈悲をかけてる私って、いま徳を積んでいる」と思えるので、マイナスがプラスに転じる気がするのです。

次ページスルーし、1ミリも心を動かされないと決める
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