ステップワゴン対セレナ、家族向けミニバン対決 新型投入のホンダと豊富なラインナップの日産

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日産セレナのスタイリング(写真:日産自動車)

対するセレナの現行モデルは、2.0Lガソリンエンジンで駆動し、発進や加速時などにモーターが駆動力をアシストする「スマートシンプルハイブリッド」車と、1.2Lガソリンエンジンで発電し、モーターで駆動するシリーズハイブリッドの「e-POWER」車を設定する。ちなみにハイブリッドのシステムでは、ホンダのe:HEVが状況に応じてモーターとエンジンの駆動を切り替える方式なのに対し、セレナのe-POWERは、つねに駆動モーターで走行するという違いがある。なお、セレナの駆動方式は、スマートシンプルハイブリッド車が2WD(FF)と4WD、e-POWER車は2WD(FF)のみの設定だ。

特別仕様車のXVエアロ(写真:日産自動車)

セレナは、豊富なラインナップも大きな特徴だ。「スタンダード仕様」をはじめ、エアロ仕様の「ハイウェイスター」、日産傘下のカスタマイズブランドであるオーテックが手がけた「セレナ オーテック」などをラインナップ。特別仕様には、ハイウェイスターをベースに漆黒のフロントグリルなどを採用した「アーバンクロム」、スタンダードのXVグレードにエアロを装着した「XVエアロ」などもあり、2WD車で22タイプ、4WD車で9タイプを揃える。さらに近年のアウトドアブームに対応し、2列シート仕様に車中泊が可能なベッドマットを装備した「セレナ マルチベッド」や福祉車両も揃え、さまざまなニーズに対応する。

シンプルなステップワゴンと王道デザインのセレナ

初代や2代目を彷彿とさせる四角いシンプルなスタイルが印象的な新型ステップワゴン(写真:本田技研工業)

新型ステップワゴンの外観は、分厚いイメージのフロントフェイスに象徴されるような、存在感とカタマリ感があるデザインが特徴だ。水平基調のフォルムや、ベルトライン(サイドウインドウ下端のライン)の高さを先代モデルに対して上げることでボディの分厚さを表現。これらは、メインターゲットであるファミリー層に、「家族をしっかり守る」クルマという印象を持ってもらうための演出だ。

とくに新設定されたエアーの外観は、かなりシンプルな印象だが、細いメッキモールをさりげなく使用するなどで上質感も表現する。一方、高級感を持たせたスパーダでは、リアゲート上部にスポイラーなどを採用し、サイドビューに車体前方から後部に向け伸びやかな流れをイメージできる造形を表現する。また、ワイドかつ重厚なフロントグリルまわり、ボディ下端全周にダーククロムメッキモールを配置するなどで、より力強く品格ある佇まいも演出する。

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