「ハズレを引いた人生」が楽しくて仕方がない訳 「人生を選べる幸せ」りょかちのライフシフト論

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今は、長期的には、もう一度「会社員に戻れるか」ということも検証したいと思っています。副業をしている会社員からフリーランスへのキャリアの移行について、「新しい働き方」として取り上げていただくことは多いのですが、逆に、フリーランスの立場から、会社員へとシフトすることもできなければ、ライフシフトは不完全だとも思っています。

自分自身が、「独立したけど、いつか会社員に戻りたくなったとき、戻れなかったらどうしよう」という不安もありますし、会社員から旅立って、フリーランスとして得た経験を再度生かす挑戦もしたい。会社員から独立するだけでなく、いつでも会社で活躍できるようなスキルをフリーランスになることで手に入れられる。それが証明できてはじめて、 “自由なキャリア”と言えるような気がしているんです。

「会社8割:副業2割」から始められる時代へ

過去にプログラミングスクールに関する記事を書いたことがありました。スクールにいらっしゃる方の話を聞くと、「人生のフェーズが変わるので、働き方を変えたいと思った」「若い頃は世界を飛び回っているのがよかったけど、結婚したので家で働けるようにしたい」といった方がいらっしゃったのを覚えています。

私の場合、副業と会社の仕事の比率として、副業10割で始めたわけではなく、副業2割、会社8割ぐらいからのスタートでした。でも、副業をやってみたら、適性を感じ、もっとこの仕事にこだわりたいと思うようになり、そのうちに時間が足りなくなって、ついに人生を転換しようということになったわけです。

いまは、気になったら2割ぐらいの比率で手を出せる時代です。外の世界を知ってみて、「やっぱり私にはこっちが合ってるんじゃないか」と少しずつテストしてみることから、新しい挑戦を始められます。

日々いろんな情報に触れる今、難しいことかもしれませんが、自分に合っているかということも、他人の価値観ではなく、自分が感じている気持ちを大事にして判断できるといいですよね。そのためにもいろんな境遇に自分の身を置くのは大事なことだと思います。

私も、フリーランスになることで、「自由にすごせる」「好きな人と働ける」といったことを人生で優先すべき事項にしている人たちと出会ったことで、自分自身の幸せの基準も変化したように思います。

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