楽天経済圏が「Rポイント」で挑むリアル展開 「Tポイント」や「Ponta」と差別化できるか
「楽天市場を立ち上げた時と同じくらいの興奮を感じている。楽天スーパーポイントがリアルの世界でも使えるようになることで、購買ビッグデータを使った新しいマーケティング革命が起こると確信した」――。加盟企業を招いたサービス開始のセレモニーで、楽天の三木谷浩史は会見でこう言って顔を輝かせた。
楽天は10月1日から、「楽天スーパーポイント」が実店舗でも使えるサービス「Rポイントカード」を開始した。このカードによって、インターネット仮想商店街「楽天市場」での買い物や旅行予約サイト「楽天トラベル」の利用などで貯まる楽天スーパーポイントが、リアルの実店舗でも使えるようになる。
リアルの世界は1万3300店で発足
これまでにも、実店舗で楽天スーパーポイントを貯める方法はあった。楽天カードや楽天Edyでの決済や、来店でポイントがもらえるスマホアプリ「楽天 チェック」がそれだ。だが、今回のRポイントカードで、実店舗でポイントを貯めるだけでなく、支払いに使えるようになる。
サービス開始当初は、ミスタードーナツ、サークルK、大丸、出光サービスステーションなど12社・団体の約1万3300店舗が加盟。今後は「(Tポイントが当初そうだったように)1業種1社などの制限を設けず、より広範に広げていく」(三木谷社長)という。
店舗の垣根を越えて、さまざまな店舗で利用できる共通ポイントには、「Tポイント」と「Ponta(ポンタ)」という2強が君臨する。いずれもネットとリアルの融合を加速中だ。楽天の「Rポイントカード」は今後、ネットで築いた巨大な経済圏からリアルに攻め込む形で規模をさらに拡大し、2社の背中を追うことになる。
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