脱・イオン流の本気度、ジャスコの看板下ろすイオン
だがマイカルは営業赤字が残り、改革のスピードと実行力不足が浮き彫りになった。100%子会社にもかかわらず、「経営の自主性を尊重するあまり、グリップが利いていなかった」(イオン幹部)。
スケールメリットも十分に発揮できていない。各社で微妙に品ぞろえが違うため、仕入れはバラバラ。イオンのヒット商品であるランドセルや水着、浴衣も、サティでは認知度が低く売れ行きが鈍い。ジャスコとサティが同じ商圏に乱立するのも問題だ。
統合後は仕入れ部署の一本化に加え、看板の統一でイオン商品を浸透させる。商圏ごとにGMSやディスカウント店など業態転換も行うことで、すみ分けを図る方針だ。
イオンにとって成功体験である「緩やかな連帯」を見直すのは容易でない。グループ一体運営という“脱・イオン流”の成否やいかに。
(鈴木良英 撮影:尾形文繁、梅谷秀司 =週刊東洋経済2010年9月11日号)
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