デュラン・デュラン、ダリル・ホール&ジョン・オーツ、a-ha、リマール、カルチャークラブなど、当時はミュージックビデオでしか見ることができなかったのに、今やあらゆる年代のライブ映像やテレビの番組映像を見ることができるから驚きです。
最近のライブ映像を見ると、皆、50代なのに、まだまだ現役で活躍していて、うれしくなりました。中には残念ながら、ボーイ・ジョージ(53)のように昔のような声が出なくなってしまった人もいますが、デュラン・デュランのサイモン・ル・ボン(55)もa-haのモートン・ハルケット(55)もリマール(55)も見た目はそれなりに変わったけれど、30年以上経っても、同じ曲を同じように歌っています。
彼らにも低迷期があって、つらい思いもしたはず。ネットでは「老けた」「まだいたのか」と書かれることもあるし、若者向けのイベントに呼ばれて、「この人だれ?」と観客にぽかんとされることもある。それでも、ヒット曲をちゃんと歌い続け、今でも新曲を出し続けています。その姿を見たときに心から尊敬しました。
政治家でも経営者でも、突出して優秀な人は「同じことを100回言える人」だそうですが、それがアーティストにも言えるのだということがよくわかりました。よくアーティストでも演歌歌手でも昔の曲を妙に“こなれた”感じで歌って、メロディラインを変えてしまう人がいますが、それではファンをがっかりさせるばかり。ファンは“あの頃のまま”の歌を聴きたいのです。
おカネはもう十分にあるはずなのに、ファンのことをいちばんに考えてステージに立ち続け、同じ曲を何千回、何万回と同じように歌う。そういう人が一流なのだとあらためて思った「あの人は今検索」でした。
見たいのは、ただ年を取った「元スター」ではない
話を「爆報!THEフライデー」に戻すと、「あの人は今」系の番組の競合は、やはりネット動画。YouTubeなどと差別化するには、ネットでは見られないような波瀾万丈な人生を「取材」することでしょう。実際、番組最高視聴率15.6%(関東地区、ビデオリサーチ調べ)を記録した回(今年6月20日放送)では、特集で女優の小林千登勢さんの最期の日々を丁寧に描いていました。
ネット動画と差別化できなかった例としては、「いま会いたい! 華麗に変身 アイドルビフォーアフター」(9月22日、テレビ朝日系放送)が挙げられます。「爆報」の制作手法をかなり取り入れたにもかかわらず、残念な視聴率に終わりました。
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