小惑星探査機はやぶさの大冒険 山根一眞著

小惑星探査機はやぶさの大冒険 山根一眞著

宇宙開発の新たな時代の幕開けに立ち会える機会はそうあるものではない。それも、日本人による人類初の偉業を通じて。7年かけて帰還した惑星探査機「はやぶさ」は、感動ばかりでなく、日本の科学技術の高さを教える。

権威あるアメリカの総合学術誌サイエンスが、すでに2006年6月2日号で7論文同時掲載の「はやぶさ」特集を刊行し、米国宇宙協会から賞も授与されていた。だが、日本ではなぜか注目度が低かった。

3億キロのかなたにある小惑星イトカワまで、星のサンプル採取に向かった「はやぶさ」。03年5月の打ち上げから、10年6月の地球帰還まで、結局、60億キロの試練と苦闘に満ちた旅になった。その全プロセスを綿密に取材し続けた著者の「中学生でも理解できる本」である。

将来、この「はやぶさ」の成功をもって、「日本の科学技術の栄光の時代が終わった」と回顧されるのだけは避けたいものだ。

マガジンハウス 1365円

  

ライフの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • ソロモンの指輪〜「本能と進化」から考える〜
  • ソロモンの時代―結婚しない人々の実像―
  • 御社のオタクを紹介してください
  • ボクらは「貧困強制社会」を生きている
トレンドライブラリーAD
  • コメント
  • facebook
0/400

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
集中連載「日立 踊り場の先へ」<br>世界で戦える組織へ

成長を確実にする組織の根幹を成すのが、研究開発と人事である。研究開発体制は2015年4月、各研究所に横串を通し、顧客起点の組織に生まれ変わらせた。人事制度もグローバル化がほぼ完了。踊り場から飛躍へ、日立の地固めの様相を追う。