塩野:やっぱり米国のテクノロジー関係者だと、「100の言葉よりデモを見せろ」みたいな文化がありますからね。それで、いつNILSからIVSになったんですか。
小林:2007年です。2007年の7月にグロービスを辞めて、8月に独立しまして、そこから準備して11月に第1回のIVSを開き、現在に至ります。当初の会員は300人くらいかな。いまは700人なので、7年で倍増しました。
塩野:IVSは完全招待制ですが、どういう基準でメンバーを選んでいるんですか。
小林:招待制ですけど、完全招待制じゃないですよ。ローンチパッドの出場者は一般募集していますから。
どういう基準で参加者を選んでいるのかよく聞かれますけど、インターネット産業には「有力企業」と「注目企業」があるでしょう。有名という基準はわかりやすいですよね。グリー、DeNA、サイバーエージェント。注目企業は、自分たちが「この会社、面白い」「いい会社だな」と思うかどうかです。もちろんすべてをカバーできませんが、メディアで見聞きしたりして知りうる限り、コンタクトできるところは案内するようにしています。
IVSがトレンドを作り出している
塩野:それは小林さんが決めているのですか。
小林:決めていますね。もちろんほかのメンバーからも意見を吸い上げています。
塩野:トレンドを作り出しているじゃないですか。
小林:何をもって注目企業とするかは意見が分かれますけど、トレンドに合わせて参加者やカテゴリーを増減しています。最近はハードウェア系の企業が増えてきたから、そのあたりを出そうとか、日本にはもっとクリエイティブなデザインが必要だと思ったら、takram Design Engineering の田川さんを登壇者に入れたり。
塩野:いまならロボットの会社を入れたり?
小林:そうです、ロボットを入れたり。全体として、いつも15%くらいが初めての登壇者になるよう設計しています。なぜ入れ替えるかというと、マンネリ化しないため。毎回必ず新しい出会いがあることが重要です。
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