高須:でも、そういう女性ほど婚活に手こずったりしますよね。
鎌田:本当にその通りで、実際、苦戦している方が多いです。
高須:同年代で、同じくらい年収のある男性を求めがちなので、結局、ミスマッチが起こってしまう。
鎌田:それで言うと興味深い数字があって、転職サービスの会社が2021年に出した報告なんですけど、年収1000万円超の30代は全体の0.9%、40代では2.9%。700万円台まで下げても、30代だと全体の3.7%、40代だと6.6%。これは既婚者も含めた数字なので、未婚で、かつ相手を探している男性になると、さらに数が減ってしまう。
「過去に付き合っていたか」は関係ない
高須:厳しいですよね。
鎌田:意外とそういう方って、さっきの恋愛経験ナシ男女とは違って、それなりに恋愛経験を積んでいるんです。でも、それがかえってネックになっていることもあって。少し前ですが、年下を希望される女性がいて、「過去にはちゃんと年下の男性とお付き合いしてきました」って言うんですよね。でも、結局いまは独身で、結婚相手を探している。つまりはそういうことなんです。
高須:それが現実、っていうことですね。
鎌田:これまでがんばってキャリアを積んで、そこそこ収入を得られるようになった女性って、つまりはそれなりに高いポジションにいるわけです。そういう女性の周りにいる社内や取引先の男性って、既婚未婚問わずそこそこ稼いでいて、かつコミュニケーション能力も長けている。その結果、そういう男性がふつうだと勘違いしてしまうんですよね。そうなると、先ほども言いましたけど、狭き門に挑まなくてはならない。
高須:厳しい言い方ですけど、男性は往々にして自分より年下の女性をお見合い相手に選ぶことが多く、それは年収の高い男性でも同じです。
鎌田:ですから、私はそういう女性には「できれば社内でお相手を見つけましょう」とお話ししています。
――なるほど! もう1つ、恋愛や結婚はしたいけど、「なかなか人を好きになれない」「ピンとくる人がいない」という人たちが増えている気がします。
高須:特にそういう女性が多いです。
鎌田:これは持論ですけど、「計算が得意」とか、「細かいことに気付ける」とか、持って生まれた能力ってあると思うんです。そう考えると、人を好きになりやすいかどうかも個人差があるような気がします。生まれつき恋愛や婚活に向いていない人もいるんじゃないでしょうか。
高須:さっき鎌田さんも話していましたけど、結婚相談所は結婚を目的として活動する場なので、多くの方が結婚してからお相手と恋愛を始めることになる。相談所で婚活してパートナーを見つけたお客さまからは、「一緒に暮らし始めて、やっぱりこの人でよかったと思った」とか、「生活してみたらしっくりいった」という声はよく聞きます。