高須:コンビニですか?
鎌田:24時間開いていて、レンチンですけどいつでも温かい食事が手に入る。結局、一人暮らしでも困らないんです。だから、「何としても誰か相手を見つけなくては」という危機感が生まれにくい。
高須:なるほど。
鎌田:もちろんコンビニは一例ですが、結果的に恋愛をしないまま今まで来てしまったけど、将来が不安だから結婚したいという人は、男女問わず、私の相談所にけっこういます。
高須:恋愛経験はないままにお見合いというバッターボックスに立つわけですから、無謀ですよね。今では結婚前に「デートレッスン」を受けたりと、練習の場を設けています。
――結婚相談所のようなところは、そういう人たちにとって最後の望みの場になっているのでしょうね。ところで、コロナ禍で経済不安があるなか、相手に望むのは年収だったり、堅実な仕事だったりするのでしょうか。それとも性格とか、人となりとかでしょうか。
高須:わたしの相談所では、高年収や堅い仕事の男性に必ずしも人気が集まっているとはいえないですね。平均的な年収であっても人柄のいい人であれば、割と早くに成婚されます。
年収の高さより家事や育児に積極的か
鎌田:そうなんですね。
高須:これはコロナ禍の傾向なのですが、年収の高さより家事や育児に積極的かどうかをといった生活感を重要視する女性が増えています。
鎌田:うちはどちらかというと、違う感じかも。結婚相談所で知ることのできる相手の情報って、年齢や職業、収入、婚姻歴などの条件でしかなく、フィーリングから入る自由恋愛とは絶対的に違う。だから、どうしても条件面に目がいきます。私も婚活は先に条件から入るけれど、そこから恋愛をすればいいのよって言っています。
高須:とはいえ、お見合いのプロフィール欄に「家事・育児には積極的に参加したい」と自らアピールする男性が増えている時代です。私としては、年収だけではなく、仲人からの推薦コメントや本人からの一言プロフィールにも目を通してほしいとは思いますけどね。
鎌田:それはそうなんだけれど、やっぱり男性は年収が高いほうが人気ですね。年収が高く、かつ素直でこだわりが少ない人であれば、すぐに相談所からいなくなります(笑)。
――年収が高めで、キャリアを積んだ女性の人気はどうなのでしょう。
鎌田:うーん……。おそらくこれはコロナ禍にかかわらず最近の傾向なのかもしれませんが、自分の仕事にある程度のメドがついたときに、ではそろそろパートナーを見つけようかと考えて入会される女性は増えているかも。外資系におつとめの方だったり、士業の方だったりすると、年収は30代でも1000万円ぐらいあって、見た目的にも魅力的なんです。