年間維持費24億円「新国立」の未来が不安すぎる訳

五輪後初の大規模イベント開催も運営は未知数

天皇杯決勝が開催された新国立競技場(写真:筆者撮影)

無観客開催となった東京オリンピック・パラリンピック(オリパラ)から約3カ月が経過した12月19日。快晴の東京・国立競技場で大会後初の大規模イベントである天皇杯決勝・浦和レッズ対大分トリニータ戦が行われた。

この試合は政府の行動制限緩和を受け、日本サッカー協会が感染対策の安全計画を開催自治体に提出したことで、観客制限を設けずに実施。コロナ禍初の5万7785人の大観衆が押し寄せた。声出し応援は禁止されたものの、各所に横断幕や旗が掲げられ、キックオフ前には両軍ゴール裏で見事なコレオグラフィー(人文字)が描かれるなど、久しぶりの熱気と興奮を感じさせた。

ゲーム自体も非常にスリリングなものとなった。前半開始早々の6分、浦和レッズの現役日本代表FW江坂任がいち早く先制。その後も主導権を握ったが、後半終了間際に大分がパワープレーに出て、ペレイラが同点ゴールをゲット。

これで延長戦にもつれ込むかと思われたが、後半ロスタイムに今季限りで浦和を契約満了となる2018年ロシアワールドカップ(W杯)日本代表のDF槙野智章が値千金の決勝弾を叩き出し、浦和が2-1で勝利。お祭り男がヒーローになるという最高の締めくくりとなり、見る者を魅了した。

「目の前にありながら遠い聖地」だった新国立

その新国立だが、オリパラ開催時点ではJR千駄ケ谷駅前にある東京体育館からスタジアム全体が白いフェンスで覆われ、相当に大回りしなければ、オリンピックミュージアムのある日本青年館交差点前までたどり着けなかった。8月8日の五輪閉会式の際には「密」を防ぐため、五輪のモニュメント前は立ち入り禁止となるなど「目の前にありながら遠い聖地」という印象が色濃かった。

新国立競技場前の五輪モニュメント(写真:筆者撮影)

その後、フェンス撤去工事などが一段落した10月頃から通常の導線を使えるようになり、JR千駄ケ谷駅から東京体育館の脇を通り、競技場コンコースを経由して、五輪モニュメント前までスムーズに行き来できるようになった。仙寿院交差点側には「国立競技場」と書かれた大看板もお目見え。その前が記念撮影スポットと化していた。

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