11代目シビック「爽快」のあだ名に恥じぬ出来の訳

原点回帰の良さ◎、HEVやタイプRにも期待

実車を見ると全然印象が違ってくる11代目シビック(写真:Honda Media Website)
ホンダは今年9月、通算11代目となる「シビック」を国内で発売した。ボディサイズは、トヨタ「プリウス」やフォルクスワーゲン「ゴルフ」などと同じCセグメントに相当するハッチバック車だ。
『間違いだらけのクルマ選び』は、この新型車をどう見るか。著者・島下泰久氏が最新版『2022年版 間違いだらけのクルマ選び』につづったシビック評をお読みいただきたい。
前回:カローラクロスが安いのに驚くほど出来が良い訳(12月24日配信)

デザインは良い意味でクラスレスな雰囲気

初代の登場が1972年だから、2022年でいよいよ50周年を迎えるシビックが、節目の年を前にフルモデルチェンジを行い通算11代目へと進化した。これまでセダンだけになったり輸入車になったり、色々と紆余曲折もあったが、新型は寄居工場で生産されるハッチバックのみの設定となる。

この新型シビック、まずはそのデザインの話をしておきたい。正直、最初にオンラインで見た時にはシンプルなその姿、個性的だった先代とのギャップにちょっと退屈かもしれないと思ったのだが、いざ実車と対面してみたら、ガラリと印象が変わった。

ボンネットのピーク高が25㎜下げられ、Aピラーは50㎜後退し、ルーフも20㎜低くなったそのフォルムは、フェンダーの爪折りによって10㎜拡大されたリアトレッドも相まって、一般的なFFコンパクトのそれとは違った存在感を醸し出している。フードが長く見えるのが特に効いていると思うのだが、遠目には良い意味でクラスレスな雰囲気を漂わせる。

広いガラスエリアと薄く軽快なボディの組み合わせは、開発陣曰く3代目のワンダーシビックを意識したという。直接似ているわけではないが、確かにそういう清廉な感じは、ちょっとあるかもしれない。

作り込みも丁寧だ。ルーフとアウターパネルの継ぎ目がレーザー溶接ですっきり処理されていたり、樹脂製テールゲートのおかげで開けた時にスポット溶接の打刻痕が目に入ったりすることが無いのも、精緻な印象に繋がっているのだろう。

11代目シビックのインテリア(写真:Honda Media Website)

インテリアもやはり先代とは打って変わってスッキリとした仕立てである。低く左右に広がったダッシュボードがもたらす開けた視界、メッシュとされた空調ダクトなどのきめ細やかなディテールが、居心地の良さに繋がっている。

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