中学受験「やる気ある子が勉強する」という勘違い 怒らずに子どもが自ら勉強するようになるには

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子どもの学習意欲を引き出すためのご褒美については賛否両論あると思いますが、私はご褒美の与え方を間違わなければ、決して悪いことではなく、学習意欲を引き出すために効果的だと考えています。ハーバード大学の研究でも、「ご褒美で釣ることは最終的に学力のアップに結び付く」という結果が出ています。

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そもそも、なぜお子さんは、「自分の好きなことを優先したい」という気持ちを我慢して机に向かうことができないのでしょうか。その理由は、勉強する目的がピンときていないからです。受験がまだ遠い未来のことのように感じているのです。危機感が生じていないため、勉強を遊びよりも優先しなくてはいけないと思えないのです。

そこで登場するのが「ご褒美」です。ご褒美を設定することで、受験に合格するという遠い未来の目標から、目の前のご褒美を得るという身近な目標へと変わり、勉強する目的が明確になってきます。

ご褒美を設定するうえで大切なルール

まずは行動(勉強)することが大切だということはすでにお話ししましたが、ご褒美はお子さんに「行動させる」きっかけとなるのです。効果的にご褒美を設定するには、いくつかのルールがあります。

■お金や高価なものは避ける

ご褒美をお金や高価なものにしてしまうと、勉強することを金銭的価値に置きかえるようになってしまいます。ご褒美といっても大げさなものである必要はありません。たとえば、自由時間というのはどうでしょう? 毎日受験勉強を頑張っているお子さんにとって、自由時間はこれ以上ないご褒美になります。

■約束したら必ずご褒美を与える

約束したことは守る。これは人として当たり前のことです。約束を破ってしまったら、お子さんは親を信頼しなくなり、言うことを聞かなくなってしまいます。

勉強するメリットを感じさせるためにご褒美をあげることは、決して悪いことではありません。「勉強しなさい」と怒っても、「早くまじめにやりなさい」と怒鳴っても効果がないのはすでに感じられていると思います。自分から勉強するようにさせるには、お子さんの気持ちを考えたうえで接する必要があるのです。

齋藤 達也 受験コンサルタント

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さいとう たつや / Tatsuya Saito

1976年、横浜生まれ。聖光学院中学校・高等学校で中高6年間を過ごし、東京都立大学法学部法律学科に入学。大学卒業後は一般企業に勤めていたが、趣味でつくった中学受験体験談のHPの反響があまりに大きかったため、中学受験コンサルティングを始め、ついには本業に。これまで合格に導いた教え子は500人以上

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