同じ「花屋」でもコロナ禍に明暗が分かれた理由 決算書比較「ビューティ花壇VS花キューピット」
慣れないうちは数字の羅列にしか見えない「決算書」。現実のビジネスとつながるとき、読み解くことががぜん面白くなってきます。「あの会社の強みは?」「どんな戦略?」「儲けの仕組みはどうなっている?」……。新刊『見るだけで「儲かるビジネスモデル」までわかる 決算書の比較図鑑』を上梓した矢部謙介氏が、決算書の直観的な読み解き方を指南します。今回は、私たちにとって身近な生花流通業の「ビューティ花壇VS花キューピット」を比較してみましょう。
※決算書(正式には財務諸表)=B/S(Balance Sheet=貸借対照表)、P/L(Profit and Loss Statement=損益計算書)などの総称
業態の違いはバランスシートに表れる
生花流通業のうち、上場しているのは「ビューティ花壇」だけです。ここでは、ビューティ花壇のほか、決算公告でB/Sを開示している「花キューピット」の2社を取り上げて、それぞれのB/Sから生花流通業のビジネスモデルについて見ていきます。
なお、ここで取り上げるB/Sは、ビューティ花壇は連結、花キューピットは単独のものです。
まずは、2社のB/Sを並べて比較してみましょう(図1)。
(※外部配信先では図をすべて閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください)
これら2社のB/Sでは、固定資産の割合に大きな差があります。なぜ、このような差が生まれているのでしょうか?
ポイントは2つあります。
⚫花キューピットの固定資産が少ない理由は何か?
⚫ビューティ花壇が保有する有形固定資産の正体は?
⚫ビューティ花壇が保有する有形固定資産の正体は?
では、それぞれの項目について見ていきましょう。
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