山形「ワーケーション新幹線」が秘める大胆戦略 2022年3月引退の「とれいゆつばさ」使い運転

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JR東日本の観光新幹線車両「とれいゆつばさ」(写真:なわぬー/PIXTA)
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12月3日、上野から山形県の新庄までユニークな新幹線が運行した。JR東日本の観光列車「とれいゆつばさ」を使った「やまがたワーケーション新幹線」である。県とJR東日本が共同で旅行商品として企画した。当初は10月1日に運行する予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大により延期され、2カ月遅れでの実施となった。

ワーケーションとは「ワーク(仕事)」と「バケーション(休暇)」を組み合わせた造語。リゾート地で仕事と休暇を同時に楽しむという新しい働き方で、リゾート地への移動手段を持つ鉄道会社が導入に積極的だ。JR東日本も西武ホールディングスと組んで、新幹線で軽井沢に行ってワーケーションするという取り組みを展開している。

お座敷の車内でワーケーション

今回のやまがたワーケーション新幹線は、山形県内だけでなく山形に向かう列車内でもワーケーションをしてもらおうという趣向だ。

とれいゆつばさはお座敷タイプの座席やバーカウンター、さらに足湯まである観光用の新幹線車両。移動手段ではなく移動自体を楽しむことができる列車である。逆に列車内で仕事をしたい参加者にはWi-Fiルーターやモバイルバッテリーを貸し出し、仕事と観光が両立できるようにした。県の役人たちが知恵を出し合って企画したさまざまなイベントが車内で展開されるという点でも前例のないイベントである。

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ツアーには87人が参加した。新型コロナ対策として定員を100人程度に減らしたことを考えるとほぼ完売だ。

列車は上野駅を定刻の11時ちょうどに発車した。大宮駅を過ぎたあたりで各車両の様子を見て歩いた。ワーケーション新幹線ということもあり、一心不乱にパソコンのキーボードを叩いているスーツ姿の男性もいれば、ドリンク片手に談笑している2人連れの女性もいた。県の担当者は、「鉄分の多い人たちが参加している」と話していたが、車内を見た限りではそうした印象は感じられなかった。

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