絶好調ワークマンが「職人用品を店の右に置く」訳 大半の店舗が年商1億円超えるレイアウトの秘密

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このときの見直しの際には、入り口前で商品を並べる什器の高さも下げている。従来の什器は2メートル以上の高さだったので目隠しになってしまい、店内を見えにくくしていたからだ。

ワークマンにはじめて来店する一般客(とくに女性客)からすれば、中の様子がわからないと入りにくいものなので、外から店内がのぞけるようにするのが狙いだった。目的が明確だったので、店の右側と左側では什器の高さも変えている。職人サイドといえる右側の什器は150センチにして、一般客を導きたい左側の什器は135センチにした。そのくらいの高さにすれば、背が高くない女性でも店内が見やすくなるからだ。

商品本部からすれば、できるだけ什器を高くして目玉商品などを店頭に数多く出したいものなので、反対の声はやはりあがった。だが、結果的にはこうした点までを妥協せず変えたことが一般客を増やすことにつながっている。

ほぼすべての店舗の売り上げが1億円超え

ワークマンプラスの人気によって全国の店舗の売り上げが増え、売れる店と売れない店の格差はずいぶん縮まった。ワークマンの名前がメディアで次々に紹介されていったことで、一般のお客様が既存店にも足を運んでくれるようになり、リピーターになってくれるケースも増えている。

以前は売り上げ7000万円の店舗もあれば2億円の店舗もあったのに、現在はほぼすべての店舗の売り上げが1億円を超えている。

これまでワークマンの店舗は、直営店は別にしても、すべての店舗に対して正規のフランチャイズ契約を結んでいたわけではなかった。売り上げが低い店舗に関しては、売り上げが伸びていくまでは一定額の収入(固定店舗運営料+歩合)を保証する「業務委託契約(Bタイプ契約)」を勧めるようにしていた。

しかし現在、Bタイプ契約を勧めたい店舗はなくなった。エントリーした本人がBタイプ契約を望んだとしても、「最初からフランチャイズ契約(Aタイプ契約)にすれば収入が大幅に違いますよ」と説明できるだけの状況になっている。

こうした変化を受けて、標準化された店舗において標準化された商品とサービスを提供できるようになってきた。その意味でいえば、ここ数年で、ようやくフランチャイズらしくなってきたという見方もできる。

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