デジタル画像が数億円!「NFTバブル」本当の正体 投資目的ばかり考える人に欠けた重要な視点
NFTの用途を広げて利用価値を高めるため、さまざまなアプローチ方法が模索されています。
例えばゲーム関連の事例では、NFTが何らかのゲーム体験とセットで発行されます。それは、ほかよりも性能のよい限定キャラクターであったり、ゲームを有利に進めるためのアイテムであったりとさまざまですが、基本的にゲームプレイと不可分な用途がNFTに設定されています。
こうした用途を突き詰めたユースケースの1つが、ゲームを遊ぶために必要な所有地をNFTとして販売するメタバースです。ユーザーはこの所有地の中で自作のアイテムやアバター、建物などをクラフトできます。
クラフトしたデータをさらにNFTとして販売し収益を得ることも可能で、まさに現実の不動産売買や土地開拓のようなことが行われています。Metaに名称を変更したFacebookもこうしたユースケースを想定しているようです。
ファッションや音楽の分野でも活用
TwitterもNFTの本質をうまく捉えた事例を発表しました。それは特定のイラストやアートのNFT保有者だけが、プロフィール画面にそのNFTを表示できる、というテスト機能です。ユーザーが自分は公式な権利保有者であるとフォロワーに誇示することができます。
この用途がメタバースの世界に発展すると、服や靴といったファッションアイテムがNFT化され、その所有者だけが着用できるといったことになるでしょう。スニーカーなどスポーツ用品大手のNIKEは、こういった世界観を視野に入れて、NFT関連の特許取得も進めています。
音楽サービスの場合でも、NFT購入者がアーティストの楽曲のサブスクリプションフィーを一部得られる権利を持てたり、限定の演奏会に参加するといったことが可能になります。
このようにNFTの真価は、コレクション性だけにあるのではなく、その先の保有者だけの特別な体験をオンライン・オフライン問わず生み出していけることにあります。
グローバルIT企業はNFTのこういった側面を理解したうえで、NFTを起点とした新しい体験やサービスモデルの企画を検討しているのでしょう。
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