作品が生まれた背景を知ると、さらに納得させられます。ドラマ脚本のみならず、原作そのものもヨン・サンホ監督と漫画家のチェ・ギュソクが共同で手掛けています。「ウェブトゥーン」と呼ぶ韓国発のウェブ漫画で展開されたときから「衝撃的な作品」と評価されていました。読者からは「ウェブトゥーン史上最高傑作」「想像を超える作品」などとコメントが寄せられていたとか。そんな伝説的なウェブトゥーンの原作づくりの段階から実写の連続ドラマ化を見据えていたそうです。
なお、日本では双葉社が日本語版権を購入し、日本版が出版されていますので、原作を読み始めた人も多そうです。アメリカでは『スター・ウォーズ』などのライセンス作品を出版しているダークホース・コミックス社が英語版を購入し、世界配信しています。これが大きく影響し、フランス、台湾、ブラジルの出版社も購入を決め、作品ファンの裾野はますます広がっていきそうです。
配信直後3日間で視聴時間4348万時間に
韓国コンテンツの勢いが止まらない。それを色濃く印象づける話題が続いています。話題だけでなく、今回のNetflixオリジナルシリーズ『地獄が呼んでいる』においても数字でしっかり実力も示しています。Netflixが11月16日より公開し始めた人気映画とシリーズのトップ10ランキングリスト「Top 10 on Netflix」によると、同作が全世界配信された直後の11月15日~21日の1週間の集計値の段階で、世界1位の視聴時間を記録しました。配信後わずか3日間で視聴時間が4348万時間に上り、2週目に入ってもその数は伸びています。
その1週間(11月15日~21日)の集計値の詳細をみていくと、『地獄が呼んでいる』に限らず、非英語作品ランキングの中で韓国ドラマが上位10作品のうち、4作品もランクインしていることも注目すべきでしょう。引き続き『イカゲーム』は視聴時間を伸ばしているほか、韓国公共放送局KBSのロマンス時代劇『恋慕』と韓国最大手財閥のCJグループ傘下のテレビチャンネルtvNのラブコメ『海街チャチャチャ』も上位に食い込んでいるのです。
韓国ドラマの他はテレノベラと言われる南米のメロドラマ系も強く、これは世界の番組流通市場でもともと台頭していたことから想定内。やはり、グローバルの視聴者を狙ったNetflixオリジナルからアジア市場を狙ったテレビドラマまで、バリエーションを揃えて韓国ドラマが結果を残したことは予想以上です。日本ドラマは1作品もトップ10に入っていませんから、実力の差を見せつけられます。
『イカゲーム』の世界ヒットから間髪入れずに『地獄が呼んでいる』が韓国ドラマの強さを証明している事実の受け止め方はさまざまかと思いますが、少なくとも作品そのものは没頭できること間違いなしです。最終話では謎の部分が残されているため、シーズン2があるのかどうか、そこは気になるところ。続きは原作のウェブトゥーンでまずは描かれる計画です。
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