問題は、最寄り駅まで落とし込んで見た場合の実情だ。ワースト1位は、江戸川区の西葛西駅で、0歳児人口は536名と都区部有数の需要があるにもかかわらず、0歳児定員は42名と少ない。結果として、認可保育園倍率は12倍以上となり、東京23区で「保活最難関」の駅となった。
ワースト1位から4位までの駅はすべて江戸川区に位置している。江戸川区は都心へのアクセスが良好な割に家賃相場が比較的落ち着いているため、3LDKなど広めの物件を好むファミリー層に選ばれやすい。その結果、保活激戦区の駅が多発しているようだ。
局地的に激戦区のエリアも
一方、杉並区は総じて悪くないが、荻窪駅や南阿佐ヶ谷駅は倍率が5倍に近い。このように、区全体で見ればおしなべて数字が悪くなくても、局地的に需給が悪い駅もあるので、住まい選びの前にはチェックしておきたい。
自宅選びにはさまざまなリサーチが必要だが、子どもを保育園に入れやすい地域・入れにくい地域というポイントも、実に重要な観点になってくる。総じて、都区部の外周部で悪い結果なので、そんな場所ではファミリーの自宅購入意欲が弱く、売りにくく資産価値も維持されにくいというリスクも考慮しておきたい。
・町丁目ごとの0歳児人口は、 各区役所が上記時点で公表している最新データを利用しています。
・一部、町丁目ごとの0歳児人口を公表していない自治体については、 行政区単位の0歳児人口の合計を町丁目ごとの0歳児を含む年齢別人口の値を基に按分推計し算出しています。
・駅単位の集計に関しては、 当社が独自に定めた駅(実質同一駅を一つにしたもの)を起点に垂直二等分線で各駅間を分割し生成した駅の最寄りとなるエリアごとに0歳児定員、 ならびに0歳児人口を集計し、 各指標を計算しています。
・今後新設予定の保育園情報も一部含まれます。
・認可保育園ならびに区が定める基準を満たす保育サービスを提供し、 専用施設を有する認定こども園、 独自基準施設、 地域型保育事業なども調査対象に含めています。
・各保育施設の0歳児定員については区が公表する数値がある場合はそれらを利用しておりますが、 一部未公表の施設などは当社が独自に調査したものが含まれています。
・東京23区「0歳児が保育園に入りにくい」駅ランキングは、定員超過数200人以上の駅に限定し集計しています。
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