運行会社の箱根登山鉄道鉄道部の課長代理(車両担当)、髙田和彦さんは「ケーブルカーは車両自体に動力がなく、ワイヤーにひっぱられて動くだけ。車両は勾配に合わせてつくってあるので車内に階段がある。そこが普通の電車と大きく異なる点です」と説明する。
上りと下りの編成は同時に動く
車両は2両編成で、赤い車体の1号車と青い車体の2号車の2編成ある。現在の京王重機整備製の車両は5代目で、2020年3月20日に営業運転を開始した。最大乗車人員は1編成あたり251人だ。
ケーブルカーは「つるべ式」という方式で、2編成が山上の滑車を介して全長1340mの索条(ワイヤーロープ)で結ばれており、同じタイミングで動いたり止まったりする仕組み。そのため、各駅は一定の間隔で置かれている。
ワイヤーの長さは温度による伸び縮みを除いて基本的に変わらない。が、髙田さんは「秋の紅葉シーズンなど、お客さまがうんと多く乗ると20~30cm伸びることがあります。強羅駅で空の車両にお客さまが乗ってくるとちょっと下がります」と明かす。さらに「車両を上げるにはもう一方の車両が山を下りる力も働くので、下りる車両にたくさんお客さまが乗っているときは、ほとんど電気を使いません」(髙田さん)という。
開業100周年の箱根登山ケーブルカー
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箱根登山鉄道の髙田和彦さん
(記者撮影)
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運転室には様々なモニターや機器が並ぶ
(記者撮影)
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運転室には様々なモニターや機器が並ぶ
(記者撮影)
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窓の先の機械室越しに乗り場が見える
(記者撮影)
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機械室越しに車両が見える
(記者撮影)
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運転台に並ぶボタン
(記者撮影)
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自動運転だが手動で速度などを調節できる
(記者撮影)
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モニターの表示を確認しながら運転する
(記者撮影)
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モニターの表示を確認しながら運転する
(記者撮影)
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2編成の残距離は同じになる
(記者撮影)
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分岐部分の状態は映像で監視する
(記者撮影)
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車掌と連絡を取る様子
(記者撮影)
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早雲山駅からケーブルカーが発車する
(記者撮影)
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一般的な電車と同様、つねに安全を確認しながら運転する
(記者撮影)
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一般的な電車と同様、つねに安全を確認しながら運転する
(記者撮影)
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運転中は様々な情報に注意を払う
(記者撮影)
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運転室と乗り場の間にある機械室
(記者撮影)
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モーター(手前)と原動滑車でケーブルカーを動かす
(記者撮影)
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原動滑車の外周の赤い装置は非常用ブレーキ
(記者撮影)
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火山ガスの影響を避けるため、制御装置は別室の
電気室にある(記者撮影)
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制御装置は2系統ある
(記者撮影)
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ケーブルカーは2020年3月に車両や設備を更新した
(記者撮影)
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強羅駅に停車中のケーブルカー
(記者撮影)
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100周年記念のヘッドマークも
(記者撮影)
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強羅駅付近は比較的勾配がゆるやか
(記者撮影)
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赤い車体は1号車。登山電車のアレグラ号と同じ
バーミリオンはこね色(記者撮影)
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山上からワイヤーロープに引っ張られて上っていく
(記者撮影)
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車両より下には小さな滑車だけが残る
(記者撮影)
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途中の複線部で上から来た編成とすれ違う
(記者撮影)
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ロープでつながった2つの編成は同時に動く仕組み
(記者撮影)
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青い車体は2号車。箱根山から見る青空を
イメージしたカラー(記者撮影)
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山上から伸びたワイヤーロープ
(記者撮影)
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ドアは水平方向に開閉する
(記者撮影)
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「リボン状のモチーフ」は複線部をイメージ。再生・復活の
「リボーン」の意味も(記者撮影)
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ケーブルカーは2両で1編成
(記者撮影)
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1両は乗務員を含めて定員126人
(記者撮影)
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ドアが開いた状態。強羅駅では山上に向かって左側から乗車
(記者撮影)
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窓やドアも階段のような独特な配置
(記者撮影)
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早雲山駅に到着。車内の車いすスペースから
エレベーターまでフラットに移動できる(記者撮影)
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歩いて出口に向かうと足腰が鍛えられそうだ
(記者撮影)
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斜めに取り付けられた駅の手すり
(記者撮影)
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早雲山駅は乗り場側に昇降式のホーム柵がある
(記者撮影)
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固定のホーム柵は平行四辺形
(記者撮影)
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日中は1時間に片道3本のダイヤ
(記者撮影)
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1号車の車内。傾斜に合わせて階段がある
(記者撮影)
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ケーブルカーにはめずらしいロングシートの車内
(記者撮影)
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多言語対応の案内画面
(記者撮影)
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山上から2つの編成につながるワイヤーロープ
(記者撮影)
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車内で必要な電気は架線からパンタグラフで
取り入れる(記者撮影)
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ふもとの強羅駅は山小屋風の外観
(記者撮影)
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強羅駅は登山電車との乗り換え駅
(記者撮影)
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強羅駅は登山電車からの乗り継ぎ客でにぎわう
(記者撮影)
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強羅駅から1駅目の公園下駅
(記者撮影)
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ケーブルカーを使わない場合はこうした坂道を
上り下りする必要がある(記者撮影)
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ケーブルカーを使わない場合はこうした坂道を
上り下りする必要がある(記者撮影)
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山上の早雲山駅はロープウェーとの乗り換え駅
(記者撮影)
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ロープウェーは早雲山と大涌谷を結び、さらに
乗り継いで芦ノ湖畔までつながる(記者撮影)
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2020年7月にリニューアルした早雲山駅
(記者撮影)
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地下1階ケーブルカー乗り場へのエレベーター(右奥)。
斜面に通路が突き出している(記者撮影)
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テラスがある早雲山駅の2階
(記者撮影)
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ロープウェー乗り場(左)とテラス
(記者撮影)
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テラスには足湯がある
(記者撮影)
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テラスからの眺め
(記者撮影)
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「箱根大文字焼」
(記者撮影)
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横から見たテラス。左下はエレベーターの通路
(記者撮影)
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大涌谷へ向かうロープウェーの乗り場
(記者撮影)
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開業当時の車両。初代はスイス製だった
(写真:箱根登山鉄道)
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2代目の日立製作所製車両
(写真:箱根登山鉄道)
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3代目も日立製車両だった
(写真:箱根登山鉄道)
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4代目はスイス製の車両。2両編成になった
(写真:箱根登山鉄道)
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