日本にも押し寄せる「資源バブル終宴」の余波

原料炭価格はピーク時の半値以下に

豪州経済を支えてきた石炭ビジネス。だが、価格は3年余りで半値以下に(写真:ロイター/アフロ)

豪州の炭鉱街で閑古鳥が鳴いている。IMF(国際通貨基金)のまとめによれば、かつて4%を誇った同国のGDP(国内総生産)成長率は、2%台まで減速。2014年の失業率も、2002年以後、最悪となる6%に達するとみられている。

背景にあるのは資源バブルの終焉だ。特に石炭価格の下落が足を引っ張る。

石炭は発電に使われる一般炭と、鉄を作るのに使う原料炭に分かれる。日系鉄鋼メーカーが使用する原料の指標である豪州産強粘炭の契約価格は、ピークだった2011年に1トン当たり330ドルをつけたが、2014年7~9月は同120ドルまで低下した。大和証券の五百旗頭治郎アナリストは「この価格では大半のサプライヤーは赤字だろう」と指摘する。

なぜ価格は暴落したのか

価格下落の要因は2つ。中国の鉄鋼需要の伸びが減速していることと、豪州で原料炭の増産が続いていることだ。

2013年の中国の鉄鋼生産量は7億トンと、世界のほぼ半分に達している。ただ中国経済の減速を受け、足元の生産量は2014年1~7月実績で前年同期比5%の伸びにとどまっている。かつての年間2ケタ増という水準からすれば、大幅な鈍化だ。

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