SBIホールディングスからの株式公開買い付け(TOB)に対抗する買収防衛策を一転、取り下げた新生銀行。防衛策発動の是非を諮るため25日に予定していた臨時株主総会も急きょ中止されたが、都内の会場にはTOBを巡る騒動に意見しようと複数の個人株主が来場し、新生銀も対応に追われた。
東京・秋葉原の会場には、立て看板が設置され、総会が中止になった旨と共に、開始予定だった午前10時30分から株主向けに説明会を開くと記されていた。来場者はまばらだったが、一部株主からはSBIの提案を組織改革の契機にしてほしいとの声も聞かれた。
神奈川県平塚市から訪れた藤井明さん(70)は、もともと買収防衛策には反対票を投じるつもりだった。持参した議決権行使書には、二重丸で囲まれた「否」の文字。総会が中止されたことは知っていたが、改めて新生銀に注文を付けようと上京したという。
「どんなに頑張っても新生銀は変われなかった。SBIが提案する人材をトップに据えることで経営陣を刷新し、組織改革の契機にしてほしい」と話した。
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