ブランド認知から商品購買まで一気通貫--iPadアプリによるマーケティングを手掛けるビルコム・太田滋CEOに聞く
--IPOの予定は。
まだ検討していない。
ただアプリの効果測定や分析にはコンピュータ投資が必要だし、事業展開の上でM&Aなども考えられる。そうなれば資金を調達する必要は出てくると思う。
世界一のコミュニケーション企業になるのが目標だ。
--タブレット端末市場ではiPadの優位性は続くか。
社内でも議論しているが、私個人は今後2~3年の間はiPadの優位は続くと思う。年末には、グーグルのAndroidや、マイクロソフトのWindowsを採用したタブレット端末が各社から登場すると言われる。世間では、アプリの開発者に評判が悪い閉鎖志向のアップルiPadを、オープン志向のAndroidが凌駕していくのでは、という見方もある。
だが、Androidが勢力を伸ばせば、アップルもアプリへの規制を緩めるなど対策は打つはずだ。トータルとしての完成度はアップルが先行しており、その優位は続くのではないか。
もっともその先は不透明。どのプラットフォームが主導権を握るかも含めて、タブレット端末市場の不確実性は非常に高い。だが可能性はとても大きいと思う。使い勝手やユーザーインターフェースなど、ネット対応の携帯電話が登場したときと同じくらいのインパクトをネット業界に与えるのではないだろうか。
おおた しげる
1976年生まれ。大学卒業後、IMJ、ソースネクスト等を経て2003年ビルコム設立、代表取締役兼CEO就任。
(聞き手:丸山 尚文 =東洋経済オンライン)
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