ブランド認知から商品購買まで一気通貫--iPadアプリによるマーケティングを手掛けるビルコム・太田滋CEOに聞く
iPadは家でパソコンを使うのは煩わしい、と考えている一般の人たちに受け入れられている可能性があり、そのような端末であれば、企業のマーケティング媒体として大きな力を持ちうるはずだ。
現在手掛けているのは、iPadアプリ上で展開するデジタルブランドマガジンだ。企業は紙の雑誌やウェブ媒体に広告を出すだけでなく、自社のブランドイメージをより正確に、直接、消費者に発信したいと考えている。その手段が自社で発行する媒体、つまり「オウンド・メディア」だ。このオウンド・メディアをiPadアプリで展開するのが当社のサービスだ。
現在は2社のアプリを投入したところだが、引き合いは非常に強い。いずれもナショナルクライアントと呼ばれるような大企業が関心を抱いてくれている。
--iPadアプリによるオウンド・メディアのどんな点にクライアントは注目しているのか。
ブランドの認知から実際の商品購入まで、一気通貫で実現できることにもっとも関心を抱いてくれている。
アプリには商品購入ボタンを埋め込むことが可能で、コンテンツを閲覧しながら、もし商品を気に入ってもらえれば、そのまま購入につなげることができる。
従来のテレビや紙ではブランド認知はできたとしても、実際の購入は店に行ったり、ネット通販サイトにアクセスしたりと別の行為が必要になる。効果的な認知は可能だが、購買へつなげる力が弱かった。
企業が直接情報を発信しつつ、購買まで一貫して行えるところに注目しているようだ。