ブランド認知から商品購買まで一気通貫--iPadアプリによるマーケティングを手掛けるビルコム・太田滋CEOに聞く
アップルの「iPad」登場を機に、電子書籍などタブレット端末を用いたサービスが急速な盛り上がりを見せている。そんな中、iPadアプリを使った企業ブランドマガジン制作など、iPadをPR、マーケティングツールとして積極的に活用した事業に取り組んでいるのが、PR会社のビルコムだ。
タブレット端末関連サービスに注力する狙いを、太田滋代表取締役兼CEO(33)に聞いた。
--ビルコムの業績動向は?
前2009年9月期は売上高4.6億円、経常利益は4000万円。今10年9月期は売上高10億円、経常利益1億円の見通しと順調だ。事業構成は、企業の広報等を支援するPRが70%、広告が25%、制作が5%程度になっている。
当社の強みはデジタル分野でのノウハウがあることだ。既存のマスメディアだけでなくSNSやブログなどデジタル分野のソーシャルメディアも含めた、トータルでのPR、マーケティング支援を行っている。
--iPad向けのアプリを使ったマーケティング支援に力を入れている。
iPadなどタブレット端末関連は、新しい事業の柱として力を入れているところだ。来期は数億円レベルの売り上げを狙っている。
タブレット端末の可能性は非常に大きいと考えている。当社がiPad発売後に行った利用者調査では、思いのほか女性、それも主婦層の利用者が多かった。この手のデジタル端末は通常30~40歳代の男性がまず飛びつく。しかし、むしろもっとも馴染みがなさそうな層がいち早く購入していることがわかった。