乗るならどっち?「出口に近い」と「空いてる」車両 「混んでいる車両」アプリで情報配信広がる

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リアルタイムで混雑している車両がわかるようになった今、乗客は降りるときに便利な車両と空いている車両、どちらを選ぶのだろうか?

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「密」の回避が叫ばれるコロナ禍であっても、主要駅で降りる際に便利な車両など、一部の車両に利用者が集中しがちな状況はよく見られる。やはり利便性を選ぶ人が多いのだろうか。

だが、東京メトロによると、空いている車両への移行に一定のニーズがあることはアンケート調査によって把握しているとのことだ。つまり、便利さより空いているほうを好む層は一定数いるとみられるわけだ。

ただ、ニーズがあることはわかっているものの、今のところ実際の行動について明確なデータがあるわけではない。7月のサービス稼働以降、東京オリンピック・パラリンピックや緊急事態宣言の発令、解除など混雑状況が大きく変化する要素があったためだ。

「現時点では、リアルタイム混雑状況配信に起因した、空いている車両へのお客様の移行と断定できる状況は確認できておりません」(東京メトロ)。同社は「空いている車両への移行は、お客様にとってのメリットに加え、当社にとっても遅延防止などの安全・安心輸送の確保に寄与すると考えており、今後も有効な施策の検討を進めてまいります」と説明する。

「便利」「空いてる」どっちに乗る?

混雑を避けるための配信と、乗り降りに便利な車両を示すマップ。東京メトロは「さまざまな情報を提供することでお客様の選択肢を増やし、快適な利用の実現に向けて役立てていただければ」とする。

では、利用者はこれらの情報をどう活用するべきか。筆者は、便利な車両がどの程度混雑しているかを確認して、少しずらして乗るのがいいのではないかと考える。

大きな荷物を持っていたり、ベビーカーなどを使用したりする場合はエレベーターなどに近い車両を選びたいが、一方で混雑していると乗り降りが大変になる。そこでリアルタイム混雑状況を確認すれば、その車両がどの程度混雑しているかがわかる。混んでいる場合、1両か2両程度ずらして少しでも空いているところを選べば、駅でも便利、かつ移動中も楽になるのではないだろうか。

さて、乗り降りに便利な車両と空いている車両、あなたはどちらを選ぶ?

小林 拓矢 フリーライター

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こばやし たくや / Takuya Kobayashi

1979年山梨県甲府市生まれ。早稲田大学卒。在学時は鉄道研究会に在籍。鉄道・時事その他について執筆。著書は『早大を出た僕が入った3つの企業は、すべてブラックでした』(講談社)。また ニッポン鉄道旅行研究会『週末鉄道旅行』(宝島社新書)に執筆参加。

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