「自分は何もできない」と諦める人でも成功する訳 ライフシフトに「踏み出せない人」へ唯一のコツ

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このことを知っていれば、「健全なゾンビ時間」を過ごすことができるのではないでしょうか。「フラフラするのは当たり前だ」と冷静になることができれば、落ち着いて自分のキャリア、強み、弱みを棚卸ししたり、選択肢をじっくり吟味することができるからです。

自分で戦略を立て、社会に立ち向かうとき

これまでの時代は、ざっくり言えば、会社にさえ所属すれば、あとは流れに任せて人生を過ごしていけるというものでした。しかし、これからは、自分で戦略を立てて人生を設計し、社会に対して立ち向かっていかなければならない。社会に対して、個人としてむき出しの状態になったと言えます。

とはいえ、自分で立ち向かえる人ばかりではなく、つらくてシビアに感じる人もいると思います。フリーランスがもてはやされ、副業で生きていくことがブームのようにもなっていますが、そんなにきれい事ばかりではありません。みんながうまくいくとは限らないのです。

強い人、できる人は、もうすでに変化をしています。一方で、さまざまな理由で一歩踏み出せない人もいるでしょう。もしそんな方にアドバイスをするなら、異なるコミュニティーに参加したり、新しい人と触れ合うことをおすすめします。

一口に集まりと言っても、ビジネススキルのための勉強会、ワークショップ、飲み会、地域の活動などいろいろありますが、できれば新しいコミュニティーに能動的に参加してみて、「こういう世界もアリなんだな」という、「異なる世界」への興味を持つことがまず第一歩だと思います。

現在はリアルに集まる機会は減っていますが、オンラインのコミュニティーや勉強会は増えています。どんなレイヤーでもいいので、「ちょっと違うところへ行ってみようかな」という興味を持つことが大事だと思います。

「こんなこと手伝ってよ」と言われて軽い気持ちでやってみたら、「自分ってこんなところに価値があったんだ」とふと気づく。いわば、弱いフィードバック。「遠すぎず、近すぎない」距離感のコミュニティーで視点をもらう、ということです。気軽にできる「軽いライフシフト」。ハードルが低くて誰でもできるので、おすすめです。

(構成:泉美木蘭)

日比谷 尚武 kipples 代表

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ひびや なおたけ / Naotake Hibiya

kipples 代表。学生時代より、フリーランスとしてWebサイト構築・ストリーミングイベント等の企画運営に携わる。2003年、KBMJに入社。2009年より、Sansanに参画し、マーケティング&広報機能の立ち上げに従事。2016年12月に独立。現在は、Sansanのコネクタ/Eightエヴァンジェリストを務めるほか、at Will Work理事、渋谷をつなげる30人プロジェクト コネクタ、Public Meets Innovation理事、Shibuya Startup Support PR担当特別アドバイザー、スタートアップへのアドバイス&出資、ロックバー shhGarage運営等、各種活動を並行して行う。

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