英語「on」を使い倒す為に覚えたい4つのイメージ 「前置詞=定訳ひとつ」から脱却するために
「圧力」のイメージからの表現も多彩
彼にすべての責任を被せるわけにはいきません。
b. Let's focus on this issue.
この問題に焦点を合わせましょう。
c. No one wants to be looked down on.
誰も軽蔑なんかされたくはありません。
d. We played one on one.
私たちはワン・オン・ワンをしました。
どの文の on にも色濃く「圧力」が感じられています。a では責任の重荷が彼にかかっており、bでfocus on(~に集中する)となっているのは、集中する力が圧力として対象物に及ぶから。よく使われる concentrate on(~に集中する)も同じです。
「on=圧力」を理解できれば、なぜlook down(軽蔑する)にはonが使われるのかがわかるは ずです。尊敬する(look up to)ときとは異なり、軽蔑がグッと相手に及ぶ圧力が感じられているからです。バスケットボールでお馴染みの one on one(1対1)も、お互い加え合う圧力が感じられるフレーズです。
日常頻繁に用いられている
「圧力の on」は、少し注意すると日常頻繁に用いられています。
メアリーは彼に背を向けました。
b. Are you calling the police on me?
(万引きを疑われた男が店主に)警察を呼んでいるのですか?
c. She hung up on me.
彼女はガチャッと電話を切りました。
aではMary の敵意・嫌悪がonに感じられ、bでは自分を不利な立場に置く行為であることが on を使わせています。c は静かに受話器を置いたわけではありません。「ガチャン!」と切った ―― やはり圧力が感じられているのです。ここまで on を使いこなせれば、ネイティブそのものの語感でしょう。
ここで問題です。2-2(1) の会話で使われた次の文は、なぜ「私が払う」という意味となるのでしょうか。
それなら次は絶対私が払います。
支払いの義務がon me(私に掛かっている)、そこから「払う」となるのです。
さてそれでは最後の写真を検討しましょう。
「当行のオンラインの貯蓄口座には口座メンテナンス費がかかりません」ということです。この文の「かかる」には with も使用可能ですが、 やはり on が最適でしょう。「口座に費用が課される」には、義務を課す 圧力が感じられるからです。「そうした鬱陶しい圧力はありませんよ。口座を開いてくださいね」―― 広告として十分成り立つ文となっている のです。
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