激烈!メディア覇権戦争--新聞・テレビ・出版×アップル・グーグル・アマゾン…新しい支配者は誰か?


 世界の出版社では、英米系、ドイツ系などが巨大化している。『パブリッシャーズウィークリー』の08年の出版社売り上げランキングによると、トップの英ピアソン74億ドルを筆頭に、5位独ベルテルスマン43億ドル、7位米マグロウヒル26億ドルなど有名企業が名を連ねる。一方、日本の出版社は17、18、19位に小学館、集英社、講談社が表れる。メジャーとの差が大きいうえ、世界展開の実績が少ない。「世界デビューの際のプロモーションは世界メジャーの出版社に頼もう」という流れになるかもしれない。そのため、これまで以上に国境を越えた出版社間の資本提携が進んでいく可能性がある。

4 コングロマリット化 中立から垂直統合へ

が、巨大に見える欧米系の出版社とて、グーグル、アマゾン、アップルなど「新大陸」のプラットフォーム企業と比べれば“小粒”だ。グーグルなどに全面的な依存をすると、自律的な経営ができなくなる、というそこはかとない不安が広がっている。

ドイツの出版大手は、米系プラットフォームの侵食を警戒し、ベルリン発「ウィタブ」に大きな期待をかける。ただでさえ社会的地位の高い層での英語化が進行し、「ドイツ語の危機」に過敏になっている。自国文化を守るには自国プラットフォームを、というわけだ。

日本でも同じように自国プラットフォームをつくろうという動きが顕在化している。ソニー、KDDI、朝日新聞社、凸版印刷の4社が立ち上げた電子書籍配信構想はその一つ。詳細は不明だが、各社の代表者は会見の席で口々に「文化」を強調していた点で、“ドイツ風”の動きだと言っていいだろう。新大陸では、ヘタをすると日本の企業が付け入るすきがない。完全な空洞化が進む可能性もあるのだ。


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