黒人初の国務長官務めたコリン・パウエル氏死去 新型コロナの合併症で、と家族が明らかに

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コリン・パウエル元米国務長官が死去した。84歳だった。ジャマイカ系移民の子としてニューヨーク市のハーレム地区に生まれ、黒人初の国務長官や統合参謀本部議長となった。

パウエル氏は18日、新型コロナウイルス感染症(COVID19)の合併症で死去したと、家族がフェイスブックへの投稿で明らかにした。同氏はワクチン接種を済ませていた。

軍制服組トップの統合参謀本部議長として湾岸戦争指揮

ベトナム戦争への従軍経験があるパウエル氏は、軍制服組トップの統合参謀本部議長まで上り詰め、湾岸戦争の指揮を執った。軍で鍛えられた規律を重んじる姿と明るい楽観的な見方が支持され、同氏に大統領選出馬を求める声も多かった。

2003年のイラク戦争に際しては、有志連合軍による同国への侵攻の大義名分を示そうと、パウエル氏は国務長官として国連で演説し、フセイン政権が化学・生物兵器を隠し持っているのは「間違いない」と主張した。しかし大量破壊兵器に関する情報は誤りだったことが判明。パウエル氏は04年に辞任を表明した。同氏は国連での演説は自分の経歴の「汚点」だと語っていた。

国連安保理の会合に出席したパウエル氏(2003年) 

パウエル氏を国務長官に起用した当時の大統領ジョージ・W・ブッシュ氏は18日、パウエル氏は「偉大な公僕だった」との声明を発表。「国内外で非常に尊敬されていた。何よりも重要なのは家族を愛する人であり、友人であったことだ」と追悼した。パウエル氏は民間人として最も栄誉ある大統領自由勲章を2度受賞している。

娘のリンダさん(左)とともに(2005年ニューヨークで) 

原題:Colin Powell, Army General Turned Top Diplomat, Dies at 84 (1)

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著者:Patrick Oster

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