堺・新特捜部長が就任会見。大型経済事件で「特捜部らしい事件」を手がけることへの意欲をのぞかせる《東京地検定例会見》

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--7年5カ月の特捜部勤務で心に残る事件は。

「1つ、2つと絞るのは難しいが、大きかったなと言うのは、内偵から起訴まで関与した(住友商事の)銅取引の巨額損失事件。96年の事件で5カ月くらい関与した。他には野村証券の総会屋への利益供与事件。これは4大証券に波及した。これは何と言いますか、日本の会社の置かれている環境と言いますか、捜査をして事実を知り、自分自身衝撃を受けたが、国民も衝撃を受けたのではないか」

--どの点に衝撃を受けたのか。

「総会屋との関係断絶が叫ばれていたけれど、総会屋との付き合いを続けていた。内偵の初期に、証券取引等監視委員会が見つけて、監視委員の一員として関与した。途中で抜けたが、実際に事件に関与したヒトは苦労しながら、嫌な思いをしながらも総会屋との関係を切れなかったことに衝撃を受けた。(事件が明るみになった後)、だんだん総会屋との関係は、他社も良くなっていったのではないか」

--捜査の着手段階や終結段階でのメディアへの今後の情報提供については。

「地検でルールを作ってやっている。適正に対処されることを期待する」

--組織の長としての抱負は。

「真実を解明するのが一番大事な仕事。妥協せず、知恵を絞りながらやってもらいたい。部下がよく動けるように、意見を言いやすい、風通しのよいようにしたい」

--会見の30分前など直前の連絡が多い。起訴案件など事前に日程が分かっている場合は1日前とかにしてほしい。

「どこまで要望に対処できるか分からないが、そういう要望があることは認識していきたい」

(山田 雄一郎=東洋経済オンライン)

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