7日間の非ネット生活で、私が得たもの つながらないことは、悪ではなかった

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人が死ぬ間際に思う後悔として1番多いのが ”もっと自分に正直に生きればよかった” という思いのようです。ネットとのつながりを断ってほんの7日間でしたが、周りに合わせることが少なくなり、自分に正直になりました。本来ある自然体に戻ることができたのでした。もちろん休暇だからということは否めませんが、日頃から正直であるべきと改め思いました。自分に正直に行動し発言でき、私の休暇は素晴らしいものになりました。

気づき2:家族に鈍感だった

私は毎日最低Facebook、Twitter、Pinterest、LinkedIn、Yammerを見ていました。ほんの7日間だけでしたが、一切それらとつながりませんでした。日頃ネットと絶えずつながっている生活を続けていると、何か伝えたいことがあったらすぐにSNSで人へ伝えたい衝動に追われていました。

でも、一度思いとどまって再び考えると、それは結局どうでもいいことで、わざわざ遠く離れた人へ伝えなくとも、近くにいる人と楽しく会話すればいいだけのことであったりするものでした。ネットのつながりで情報はいくらでも取れるので、常に知っている状態でいようと必死になるあまり、その情報をどれだけ早く共有できるかが重要であり、その中身はどうでもいいものになってしまいがちでした。私の場合は多くがただの自慢でしかありませんでした。“ねぇ、これ知ってる?え、知らないの?” という具合に。

映画 ”The Internship” の中にスマホの画面に夢中になるあまり、目の前の美女に気づかない「ありきたりの場面」がありました。ネットでは美女と接していたのかもしれませんが、目の前にいる現実世界の美女には気づかなかったのです。

ネットのつながりを断って7日間、目の前にいる家族の表情の変化を見過ごすことが少なくなりました。朝昼晩、1日3回の食事を家族と共にし、家族認識の鈍感さをずいぶんと取り戻すことができました。人生において最も大事なものは何か?という質問に対して、健康よりも、仕事よりも、50%の人が、「家族が何よりも大事」と回答している調査があります。

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