ミクシィ、「スマートニュースと提携」の深謀 モンストの攻勢続き、業績は絶好調だが・・・

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決算説明会場にはモンストのキャラクター「レッドリドラ」の巨大人形もお目見えした

やはり「モンスト」効果は絶大だった。

ミクシィが8月8日に発表した2014年4~6月期(第1四半期)決算は、売上高が前年同期比5.9倍の127億円、営業利益が46億円で8400万円の赤字だった前年同期から、それぞれ急回復した。このうち、売上高では8割近い100億円、営業利益でもそのほとんどを、モンスト(モンスターストライク)が占めた。

モンストとは、ミクシィが13年10月に投入したスマホゲームだ。モンスターを指で引っ張って、はじき、敵を倒す。累計ダウンロード数は1000万を突破した。少々奇をてらったテレビCMがツイッターやフェイスブックなどで拡散されて話題となり、ユーザーの裾野が高校生から社会人にまで広がっている。

上期は上方修正、通期は未定?

モンストの好調を受け、ミクシィは14年4~9月期(上期)の業績予想を大幅に上方修正。売上高は会社の期初予想から135億円増額の330億円(前年同期比8.2倍)、営業利益は84億円増額の130億円とした(前年同期は4億円の赤字)。さらにはミクシィとして初めて、1株当たり20円の中間配当を実施することも発表。売上高330億円のうち、モンストの寄与は280億円を見込む。第1四半期の実績が100億円なので、第2四半期の計画は180億円だ。7~9カ月で平均すると、モンストの月商は60億円ということになる。

ただし、当初、売上高400億円(前期比3.2倍)、営業利益100億円(同20倍)としていた15年3月期の通期業績予想は、「未定」へと変更。理由は「合理的に予想するのが難しいため」(荻野泰弘CFO)。だが、モンストが失速しない限り、今期がミクシィ史上最高の好決算になることは想像に難くない。

これまで過去1年半以上にわたり、スマホ、タブレットのアプリ販売ストアであるiOSの「App Store(アップストア)」やアンドロイドの「グーグルプレイ」の売り上げランキングで首位が指定席なのは、ガンホー・オンライン・エンターテイメントの「パズル&ドラゴンズ(パズドラ)」だ。しかし、モンストは5月15日にアイフォーン向けアップストアで誰も破れなかったパズドラから1位を奪取すると、7月31日にはグーグルプレイ、アイパッド向けアップストアでも1位となった。モンストは“第2のパズドラ”候補の筆頭としての実力を見せつけている。

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