修復不可能、不仲の2人が仲直りできる唯一の方法 「水曜日のダウンタウン」ベテラン漫才師の奇跡

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前回の放送では、これまでの歩みを映像でまとめた「おぼん・こぼんヒストリー」を映画館で上映し、2人は別々に視聴。高校の同級生同士で結成、修学旅行でのネタ披露、視聴者参加番組で高校生ながら名人賞を獲得、18歳で上京したときの貧乏暮らし、登竜門の「お笑いスター誕生!!」(日本テレビ系)でグランプリ獲得、同い年の娘同士でコンビ結成、2家族合同での旅行など、仲の良かった時代の映像が次々に映し出されました。

そして今回の放送は、こぼんさんの娘・いづみさんが「第2の父」と慕う、おぼんさんに結婚式への参列を求めたところからスタート。「おぼんさんが式場に姿を現すのか」が不安視されたものの無事に来場し、いづみさんの右手にこぼんさん、左手におぼんさんが腕を組む形で3人並んで入場しました。

入場前、おぼんさんは「(こぼんは)恩人かなあ。あいつがいなかったら俺はここにいないと思う。俺は大阪で銀行マンとして定年を迎えてジジイになってヨボヨボになっている」と感謝を表しつつも、「今回あいつがどういうふうな態度に出てくるか。『今日はありがとうございました』って頭下げたら俺は考えます」と相手次第で自分の出方を変えることを示唆。

一方のこぼんさんは「今の状態(不仲)がベストとは思っていない。仲直りというより『普通でいいんじゃない』って。明日からベタベタしながら手をつないで歩くわけやないしね」と歩み寄る姿勢を見せていました。

不仲ほど「関係性の終わり」はNG

不仲の状態が長期化する最大の要因は、理由の問題ではなく、相手のせいにして待ちの姿勢を取ること。その点、おぼんさんは「あいつが頭を下げたら」という一方的な条件をつけたうえで待ちの姿勢を取ったことで、不仲の解消は極めて困難になっていました。一方のこぼんさんも「俺は普通までしか歩み寄らない」「あとはお前から折れろ」と突き放しているようなもので、待ちの姿勢であることは変わらなかったのです。

案の定と言うべきか、式の最中、いづみさんが涙ながらに仲直りの握手を求めたところ、「不仲の解消はあいつ次第」という受け身の態度を取ったことで、口ゲンカがエスカレート。漫才コンビに限らず、夫婦、同僚、スポーツのペアなど、長い年月を過ごしてきた2人ほどケンカのテンポがシンクロしやすく、不満のネタにも事欠かないため、アッという間に最悪の状況に陥ってしまいます。

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