小4で不登校になった僕が耐えられなかったこと 当時はうまく言葉にできなかった

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小4で不登校になった、現在中学1年生の男性が語る不登校になった経緯とは(写真:izolabo/PIXTA)
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熊本県在住のムクムクさん(中学1年生・男性)にインタビューしました。学校の先生の言動に疑問を抱き、不登校になったというムクムクさん。不登校になった経緯やこれからどう生きていきたいと考えているのかなどを、率直に話してくれました(写真はイメージ画像です)。

――ムクムクさんはいつから学校と距離を置くようになったのですか?

小学4年生の夏休み明けからです。理由は、先生の命令でみんな合わせて行動しなければならないことがイヤになったからでした。体育の授業で、みんながんばって運動していたのに、急に先生に止められてダメ出しされたときなどは、「どうして体育座りさせられてだまって聞いていなきゃいけないの?」と疑問に感じました。「自分たちで考えて行動したってよいはずなのに」と思って。

当記事は不登校新聞の提供記事です

また、あるとき先生に怒られることがあり、反発して言い返したら、「子どもは先生に逆らえないんですよ」と言われたんです。自分たちを押さえつけようとする発言に大きなショックを受けました。

その後も学校や先生への不信感が膨らむばかりで、しだいに休む回数が多くなっていきました。最初のころは2週間に1回程度だったのが、1週間に1回かならず休むように。具合が悪かったわけではないですが、モヤモヤが取れなくてつらかったんです。かといってそのモヤモヤを言葉にすることは当時できず、親にはただ「学校へ行きたくない」とだけ言っていました。

親の提案を受け、フリースクールへ

――親御さんの反応はどうでしたか?

よくため息をついていました。でも、僕の姉も不登校をしていて、親にはそのときの経験があったからか、ムリに学校へ行かせるようなことはせず、フリースクールへ行くのはどうかと提案してくれました。何カ所かいっしょに見学にまわって、僕の居場所を探してくれたんです。そのなかのひとつ、川遊びなど自然体験ができるスクールに興味を持ち、3学期から入学することにしました。

ただ、フリースクールもよいことばかりではなかったです。体験入学のとき、初めて会った子にいきなり竹でたたかれました。突然のことでびっくりしましたが、もっとおどろいたのは誰もその子を注意しなかったこと。あとから先生に「気性が荒い性格だからしょうがないの。みんな受けいれているんだ」と言われました。自分としてはその子とは仲よくなれないと思いましたが、「まあ僕みたいにいろいろな事情を抱えて来ているんだろうな。慣れるしかないのかな」と、とりあえず割り切りました。

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