財務資料パンドラ文書が明かす租税回避地蓄財 ブレア元英首相も登場する特に不都合な6件の手口

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チェコ首相の南仏邸宅

チェコで首相再選を目指し選挙運動中のバビシュ氏は、「2009年に南フランスの高級不動産を秘密裏に購入するため、オフショア企業を通じて2200万ドルの資金を動かした」とICIJは指摘。この不動産は「シャトー・ビゴー」と呼ばれる邸宅で、バビシュ氏が保有するチェコ企業の子会社が所有し、画家のピカソが晩年を過ごした村にあるという。

女王とアゼルバイジャン

ICIJに参加する英紙ガーディアンによると、アゼルバイジャンのアリエフ大統領の家族はここ数年で約5億4000万ドル相当の英不動産を取引した。このうち約9100万ドル相当の物件をエリザベス女王の不動産を管理するクラウンエステートが購入していた。この購入についてクラウンエステートは内部調査を現在進めていると、広報担当者が同紙に語ったという。アリエフ一族はコメントを拒否した。

サウスダコタ、ネバダのヘイブン

米国にとって特に「不都合な真実」は、「オフショア地域」に匹敵する金融の秘密性を法律で保証するサウスダコタやネバダなどの州の役割で、オフショア経済における米国の複雑さが増していることを示していると、ICIJに参加する米紙ワシントン・ポストが報じた。同紙によると、ドミニカ共和国の元副大統領はサウスダコタ州に複数の信託口座を設け、個人資産とドミニカ製糖大手の株式を保管している。

パキスタンの政治エリート

パキスタンでは現旧閣僚を含むカーン首相側近や身内が「数百万ドルの財産を多数の企業や信託に隠している」とICIJは伝えた。反汚職を旗印に首相に就任したカーン氏にとって、政治的な頭痛の種になりそうだ。パンドラ文書の公表前に首相報道官は記者会見で、首相はオフショア会社を保有していないが、閣僚や顧問の行動は各自の責任になると述べていた。

ブレア元英首相の不動産購入

ブレア元英首相と夫人はロンドン中心地に立地する約900万ドル相当のオフィス購入にオフショア会社を活用し、およそ42万2000ドルを節税したと、ガーディアンが報じた。この物件の一部はバーレーンの閣僚の一族が保有していた。取引に違法性はないが、「英国の一般市民には当然の税負担を、不動産を保有する富裕層には回避の抜け道があることを示している」と同紙は指摘した。

原題:Here Are the Biggest Revelations From the Pandora Papers Leak(抜粋)

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著者:Iain Marlow

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