由利さんとは、彼女がすでに家庭内別居していたため、いずれ離婚したら堂々と付き合えるだろうと思っていたと語る。
LINEの返信にモヤモヤ
2人のデートは、会社帰りに飲みに行くパターンが定番だった。関係性が深まるにつれて、吉村さんは由利さんの子どもも一緒に遊ぶことも提案したが、離婚前の由利さんはそれを頑として望まなかった。それでも、今振り返ると、本当に由利さんに夢中だったと、吉村さんは遠くを見つめる。
「僕が出勤日で、彼女が休みの日があったんです。勤務先からいつもどおりLINEをしたら、“今日は疲れて寝てた”と返信があって。そこで仕事帰りに栄養ドリンクを買って、彼女の家の玄関に置いておきました。僕と彼女の家は反対方向ですが、距離は気にならなかったですね」
そんな吉村さんの一途な思いが、時としてけんかの原因になることも。
「彼女の仕事終わりを見計らってLINEをしても、1時間くらい返信が来ないときがあったんです。いつもは30分程度で返信が来るのに既読にもならない。確かに会社が繁忙期だったかもしれません。それでもトイレ休憩の合間とか“あ”とか“う”とか何でもいいから、返信くらいしてくれても……って何度か文句を言ってしまったことがあって」
由利さんからは、仕事が忙しいとがわかっているのに、なぜ無茶を言うのかと怒られた。確かに、別の部署とはいえ、同じ会社ならある程度状況がわかりそうな気もするが。
「まぁ、確かにそうなんですけどね。ただ、当時は、自分はこれだけ心配してるのに、なんでひとこと連絡できないのか。何かあったんじゃないか。無視されているのか、飽きられているのかって思ってしまって。あるときは、俺なんて必要ないんじゃないかって言った日もありました」
返信のスピードは、各々のタイミングや2人の関係性もあるだろう。
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