石炭増産は言うほど簡単ではない。中国の電力は3分の2余りが石炭火力発電所で賄われているが、習近平国家主席の10年にわたる生産能力抑制の取り組みで新たな炭鉱開発が制限されたほか、今年に入り死傷者を伴う炭鉱事故が相次いだことから安全対策が強化され、既存の炭鉱でも生産が抑制されている。
中国が電力危機に直面、特有の事情と経済への影響-QuickTake
冬のエネルギー消費のピーク期が近づいており、気温が平年を下回れば、電力不足がさらに深刻化し、石炭供給への圧力が高まる可能性があると中国国際金融(CICC)の商品担当チーフアナリスト、郭朝輝氏が今週のリポートで指摘した。
中国政府の電力価格統制を背景に、一部の電力会社が損失覚悟で発電するよりも発電量の圧縮を選んだことが、現在の危機を悪化させている。これを解決する1つの方法が、電気料金の値上げを認めることだ。
ブルームバーグNEFの魏翰揚アナリストは石炭火力発電所が供給する電力について、「今回の危機が料金の引き上げ余地拡大を政府に強いる可能性がある」との見方を示している。
原題:A Freezing Winter Could Make China’s Power Crisis Much Worse(抜粋)
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著者:Bloomberg News
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