勝者なきドイツ総選挙、連立交渉に数カ月要す 2大勢力がそれぞれ連立政権樹立に向けて動く
SPDが望ましいと考えている連立パートナーは緑の党だが、過半数を確保するにはFDPの参加も必要だ。FDPは増税せず、政府借り入れに対する憲法上の制限を復活させることを公約に掲げており、インフラ投資拡大と富裕層増税を目指すショルツ氏および緑の党にとって受け入れるのは難しい要求だ。
他の交渉が難航すれば、大連立検討される可能性も
CDU・CSUとSPDの大連立となれば、現在のメルケル政権と同じ枠組みを踏襲することになる。緑の党とFDPを締め出す理由を説明するのが困難なほか、ショルツ、ラシェット両氏とも首相の座を目指しているため、大連立の可能性は低そうに見える。ただ、両党を合わせると408議席と大きな過半数を確保できるため、他の交渉が難航すれば、検討される可能性はある。
他の議会制民主主義国家とは異なり、ドイツでは国家元首の大統領が次期首相を指名せず、各政党が独自に選択肢を模索する。
連立交渉のプロセスが12月19日以降も続けば、メルケル氏はコール元首相を抜いて戦後ドイツで最長在任の首相となる。
原題:Inconclusive German Vote Could Mean Months of Coalition Talks(抜粋)
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著者:Patrick Donahue、Benedikt Kammel
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