中国政府「未成年ゲーム依存防止策」をさらに強化 テンセントなどゲーム大手に対策の徹底を指示

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中国当局は未成年のオンラインゲーム依存防止対策の抜け穴を塞ぐため、大手ゲーム会社に対して規制順守の徹底を指示した(写真はイメージ)

9月8日、4つの中国当局が合同で騰訊控股(テンセント)、網易(ネットイース)などの大手ゲーム会社の責任者を呼び出し、未成年のオンラインゲーム依存防止対策に関する行政指導を行った。この4当局は、メディアやコンテンツ産業を管轄する国家新聞出版署、中国共産党中央委員会宣伝部、中国共産党中央サイバーセキュリティー情報化委員会弁公室、中国文化観光省である。

行政指導の内容は、(大手ゲーム会社によるオンラインゲーム市場に対する)事業支配力の過度な集中の防止、オンラインゲームの課金の仕組み、ゲームの宣伝の内容や方法、(オンラインゲーム動画の)ライブ配信のあり方などについての規制順守の徹底だ。

これに先立つ8月30日、国家新聞出版署はゲーム会社に対して新たな規制を通達。未成年に対するオンラインゲームの提供を、金曜日、土曜日、日曜日、および祝日に限り、利用時間も午後8時から9時までの1時間に制限するよう求めた。

ところが国営テレビの中国中央電視台(CCTV)が、この新規制の抜け穴を報道した。インターネット上で(成人から未成年への)ゲームアカウントの貸し借りや売買が横行し、未成年が(規制により指定された時間以外にも)オンラインゲームを無制限に遊べることを暴露したのだ。

当局が規制順守のチェック体制を強化

そこで冒頭の4当局は、未成年に対するアカウントの貸し出しや売買の禁止、法律や規則に違反し誤った価値観を植え付けるコンテンツの提供禁止、課金システムの管理強化など、ゲーム依存防止対策の厳格な実施をゲーム会社に改めて指示した格好だ。

本記事は「財新」の提供記事です

国家新聞出版署と共産党中央宣伝部は今後、ゲーム会社による規制の順守状況のチェック体制を強化し、違反行為は厳重に取り締まる。対策が不十分なゲーム会社は繰り返し処罰することで、未成年のオンラインゲーム依存の撲滅を図る。

「今回の行政指導を真摯に受け止めている。監督当局の指導の下で、コンテンツの質やコンプライアンスを改善し、正しい価値観の提供を堅持することで、未成年の心身の健全な成長をしっかりと守る」。テンセントは行政指導の直後にコメントを出し、当局の指示に従う姿勢を示した。

(財新記者:銭童)
※原文の配信は9月9日

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