ネットで選挙は戦える! 「ネット街頭演説」解禁はできなかったが、秘策あり
2本目の矢である音声メールは、送られたメールを開くと自動的に音声が流れるという仕組みだ。「メール禁止」という公選法に抵触しそうであるが、実はセーフ。同法第142条は、「選挙運動のために使用する文書図画は、(中略)規定するビラのほかは、頒布することができない」としているが、「文書図画」には音声が入らない。
たとえば、選挙期間中に「投票依頼の電話」がかかってくるのは音声が規制されないためである。つまり、音声についてはいっさい制限していないのだ。選挙を管轄する総務省からも、「問題ない」との回答を得ている。
3本目の矢は民主くんによるプロモーションビデオだ!
本当は「初音ミク」で行きたかったが、初音ミクは、その名称やイラストなど、そのキャラクター性を特定の政治団体のためには使えない、との回答がコピーライトを持っている会社からあり、それではと民主くんを使うことにした。
初音ミクは、ネットユーザーの間で話題になっている架空の女性シンガーのことである。音声合成システム「VOCALOID2」を採用した人工音源で、メロディと歌詞を入力すると音声によるボーカルパートやバックコーラスを作成することができる。要するに、自分の好きな言葉を初音ミクに歌わせることができるというわけだ。
これを利用して候補者のプロモーションビデオを制作し、ネット上で流す。話題のツールを用いれば、若い世代にも政治を身近に感じてもらえると考えていた(結局は民主くんで代用)。