一線の科学者ブースター接種大半の人に不要と指摘 導入を広く急いでやり過ぎれば追加の副反応も
新型コロナウイルスワクチンは非常に有効であるため、大半の人はまだブースター(追加免疫)接種を必要としていない-。世界の一線の科学者で構成される委員会が論文で指摘した。ブースター接種実施の是非を巡る議論が、これを機に一段と活発化する公算が大きい。
データがさらに集まるのを待つ方が良い
各国・地域政府は未接種者へのワクチン投与に集中し、どのブースター、どの程度の分量が最も効果的かといったデータがさらに集まるのを待つ方が良いと、科学者らは指摘。臨床試験のデータと広範囲にわたる実地の観察研究を基に分析したと説明している。論文は権威ある医学誌ランセットに掲載された。米食品医薬品局(FDA)の著名な専門家2人も共同執筆者に名を連ねている。
科学者らは「いずれの研究も、重篤な疾患に対する防御力が大幅に低下していることを示す信頼に足る証拠を提示していない」と記述。ブースター接種をあまりに早期、広範に導入すれば追加の副反応も生じかねないと警告した。
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