英首相、医療・福祉改革の財源に来年から増税表明 主要税率は上げないという保守党の公約破りに
ジョンソン英首相は7日、労働者と企業、株主らを対象とした増税計画を明らかにした。新型コロナウイルス禍の影響で治療を後回しにされた患者の急増に直面する国家医療制度(NHS)への支援や「機能不全に陥った」社会福祉制度の改革の財源に回す。
与党保守党内からも強い反発を招く恐れ
ジョンソン首相によれば、国民保険料は来年から1.25%引き上げられる計画で、主要税率は引き上げないとする保守党の重要な公約を破る格好となる。また配当課税も1.25%増税される方針で、首相は高額所得者には相応の負担を求めると述べた。今回の増税により、今後3年間で360億ポンド(約5兆4660億円)の財源を確保する見通しだ。
増税計画は保守党内からも強い反発を招く恐れがある。国民保険料は従来、年金受給者から徴収しないため、すでに一部からは、増税負担は若年層や低所得者層により重くのしかかる可能性があると警戒感が示されている。
ジョンソン首相はこうした批判を受け、年金受給対象の年齢にいる労働者を含め、国民保険料を負担するすべての成人労働者を対象に増税すると反論した。
原題:Johnson Hands Workers, Firms Annual Health Bill of $17 Billion(抜粋)
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著者:Emily Ashton、Alex Morales、Kitty Donaldson
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