【産業天気図・家電・AV】海外販売増と構造改革効果で「晴れ」、中期の成長分野育成が注目点

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 また、各社は前期に設備・人員リストラによる固定費削減、調達先企業の集約による部材費抑制、在庫管理強化によるキャッシュフロー創出といった収益構造の改革策を断行している。

たとえば最大手のパナソニックの場合、前期末までに国内外40拠点を統廃合するなどし、固定費3700億円強を削減した。ソニーも同様に、年間3300億円強の削減にこぎ着けた。こういった費用減効果も、今期の増益要因のひとつだ。財政危機が勃発している欧州市場での消費冷え込みと円高が懸念材料ではあるが、今期の増収増益は確実だろう。

ただこういった活況も、韓サムスン電子、米アップルといったグローバルの競合企業の稼ぎぶりに比べると依然として出遅れ感が否めない。

サムスンは世界テレビ市場で2割超のトップシェアを維持しているほか、成長分野の二次電池市場でも着実に日本企業を追い上げている。またアップルは、スマートフォンや電子書籍の分野で強力な製品を相次ぎ打ち出しているだけでなく、完全なファブレス経営と販路の絞り込みで高いキャッシュ回転率を実現し、資金回収と再投資の良好な循環を続けている。

グローバルの競合企業に互するには、すでに出遅れてしまった既存領域の構造改革だけでなく、新分野で先行する戦略が不可欠だ。その観点では、エコカー向け電池やネットワーク対応テレビ、次世代ディスプレーといった新分野で、日本の家電メーカーがどのような進展を見せるかも今期の注目点だ。
(杉本 りうこ=東洋経済オンライン)

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