英語ができない役員は2年後にクビにします 三木谷浩史・楽天会長兼社長に聞く
――日本人同士で英語を話すと、効率が落ちるのではないかという声もありますが、そうした問題は乗り越えられますか。
簡単に乗り越えられる。1年後にはまったく問題ないでしょう。
――楽天と同じことを多くの日本企業がやり始めたら、日本が本当に変わり始めるかもしれない。
いちばん重要なのは、中学校の英語の先生をみな外国人か本当にペラペラしゃべれる人に替えること。今の先生を教育し直すのは、時間とカネのムダなので、別の科目に移ってもらったほうがいい。そうしたら絶対に変わる。日本の競争力が上がる。小学校からの英語教育と併せて、すぐにでもやるべき。
プラスアルファとして自発的に思考する能力
――英語公用語化は海外拠点のメンバーにも評判がいいですか。
すごく受けがいい。モチベーションアップにもなっているし、テレビ会議に参加してくる人間が多くなっている。日本語でやることの限界は、海外拠点の社員から「自分たちはあくまで日本企業の子会社でしょう」とか「あいつら日本の本社で訳のわからないこと言っている」というふうに思われてしまうこと。それでは、同じ船に乗れない。
――英語は最低条件として、世界で戦うために、プラスアルファとして必要になる能力は何ですか。
国際的な感覚というか、「普通に考えたらおかしいよね」というふうに自発的に思考する能力。自発的に思考する能力というのは、グローバルスタンダードを自分の中に持っているということだと思う。
しかし、日本はマスコミも含めてガラパゴス化を進めてきているから、一般的にお上がいいといったら、いいと思ってしまう。たとえば、薬事法のネット規制の問題も、僕があれだけ反対しなければ、そのまま簡単に通ってしまったはず。
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