「マツコ&有吉」人気の裏に"2層構造”? 深夜にテレビを見ない層が『怒り新党』にハマる理由

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特にアシスタントディレクター、アシスタントプロデューサーの仕事はとても重要で、彼らなくして、番組は制作できません。だから、彼らに特に気を遣うのです。

逆に、マツコさんが厳しく接するのは「強い人」=プロデューサー。たとえば、標的は東京メトロポリタンテレビの「5時に夢中」の大川プロデューサー。生放送でも容赦なく、「この番組のプロデューサーは……」とけなしまくります。

マツコさんを見ていると、「この人、本当に世の中の仕組みがよくわかっているな」と思うのです。毒舌を吐いても許されるのは、売れっ子となり強い立場になっても、弱い立場の人への思いやりを忘れていないのがわかるからです。

同じことが会社経営でもいえて、成功しているCEOは、現場の社員にものすごくリスペクトをもって接します。なぜなら会社が平社員や契約社員といった人たちが縁の下で支えているからこそ成り立っていることを知っているからです。

そして、日本ではアシスタント的な仕事をしているのは女性が圧倒的に多い。お菓子ちゃんをリスペクトするマツコさんの姿をみて、癒されている女性視聴者はとても多いと思います。

ツボにはまる、有吉“少年”の昔話

出演者が嫌いだと絶対に見ない傾向にある女性視聴者が、マツコさんと有吉さんは許せるのはなぜでしょうか。それは、やっぱりおふたりが、苦労人だからかもしれません。「この人に言われたらしようがないかな」と思えるだけの人生経験がトークににじみ出ています。

それに加えて、おふたりとも、あまり性を感じさせず、中性的。マツコさんについては言うまでもありませんが、この番組の有吉さんは、男性というよりは「少年」。エロ本の話をしても、少年だから、何だか許せる……おそらく、おふたりは何十年もすれば美輪明宏さん、瀬戸内寂聴さんの域に達するのではないかと勝手に想像しています。

男性は「前半はいらねーや」と思っている人が多いと書きましたが、その人たちの話を聞くと、有吉さんの昔話は面白いと言います。どうやら、それで前半も見てしまうようなのです。

たとえば、7月23日(水)の放送では、「最近のガムは健康志向すぎる」という投稿内容でしたが、子どもを無菌で育てたがる親を批判するところまで話が及びました。マツコさんが「お前らだって、光化学スモッグの中でドッチボールやってただろう」と怒りまくる中、有吉さんはこう得意げに語り出したのです。

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