日経平均、世界が許す水準はいくらか 【今週の相場】前門に米国、後門に独の「板挟み」
では日本はどうか?堅実な経済といわれるドイツよりも長い資本回収期間(高いPER)が許されるのか?うーん・・・。残念ながら許されるとはいえない!!しかし日本にはアベノミクスがある。最近、世界からその価値を見直されているアベノミクスがあるうちは、容認されるかもしれない(苦笑)。ただし、PERの値がアメリカに接近したら売りだろう。ドイツに接近したら買いだろうが・・。日経平均も、実は世界の中で決まっているということを常に頭の中に入れておきたい。
「連続」こそ、重要なマーケットのシグナル
さて、PERの国際的な数字比較を肌感覚でしたところで、当面の日経平均の方向観について、過去の数字を引き合いに出しながら、考えてみよう。
日経平均は、昨年12月17日から30日まで9連騰し、同月30日(大納会)の予想PERは16.63倍となった。9連騰の前日12月16日の日経平均は1万5152円91銭。5月の急落後の安値1万2445円38銭から、約半年の日柄をかけて2700円余り上昇したうえでの9連騰だった。これは、「変化が始まる」と言うよりは、「今までの変化が極まった」と考えるべき、9連騰だった。
一方、今年5月22日からの6連騰は株価の位置から言って、陰極からの反転型。その後6連騰以上はない。5連騰もない。
株価が一方向に連続的に動くときは、当然理由がある。理由が見えない時もあるが、それはその時に見えないだけで、やはり「連続」には理由がある。だから「連続」自体がシグナルとなる。今後出た時の判断が楽しみだ。読者の皆様にも、こうしたシグナルが出るかどうかを常にウォッチしていただきたい。
直近のマーケットだが、雇用統計も終了、今週、米国では大きなイベントはない。
欧州のイベントでは7日(火)ECB理事会・ドラギ総裁の会見が注目される。デフレ懸念が再燃した欧州をドラギ総裁はどう落ち着かせるか。日本では週末の日銀政策決定会合・黒田総裁会見だが、「不測の事態にはすかさず対処」だから、今は何も出ないだろう。第1四半期の決算がたけなわだが、5日(火)のトヨタ自動車の決算では、数字もさることながら、マーケットの反応で投資家心理の強弱を探りたい。週間のレンジは、1万5350円から1万5800円を予想する。
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