中国半導体「紫光集団」破産・再編が加速の背景 グループ全体を支援できる有力スポンサー募集

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経営破綻した国有半導体大手、紫光集団の再編プロセスが急ピッチで進んでいる。写真は上海の展示会に出展した同社ブース(紫光集団のウェブサイトより)

債務問題の泥沼化で、中国の企業破産法による破産・再編の手続きに入った国有半導体大手の紫光集団(同社の破産に関しては、中国の半導体「紫光集団」に破産申し立ての深刻、を参照)。その再編プロセスが急ピッチで進んでいる。2021年7月20日、紫光集団の管財人は経営立て直しのスポンサー企業を公募すると発表した。受付期間は同日から9月5日までだ。

この発表は、北京市第1中級人民法院(地方裁判所)が債権者である徽商銀行による紫光集団の破産・再編の申し立てを受理した7月16日から、わずか2営業日後のことだった。再編プロセスに正式に入る前から、管財人が水面下でスポンサー企業との接触を図っていたためである。市場関係者の間では、紫光集団の再編プロセスが予想よりも早く進展する可能性があるとの見方が広がっている。

紫光集団の情報開示によれば、今回募集するスポンサー企業には同社および(子会社の)中核事業を承継し、グループ全体の再建を支援することを求めている。

中核事業は主に2分野にわかれる。紫光国芯微電子(ユニグループ・グオシン・マイクロエレクトロニクス)、長江存儲科技(YMTC)、紫光展鋭(UNISOC)などが手掛ける半導体事業と、紫光股份(ユニスプレンダー)、紫光雲技術(ユニクラウド)、紫光華山智安科技(ユニインサイト)などが手掛けるITサービスだ。

スポンサー企業にはさまざまな応募要件も

スポンサー企業の応募要件では、半導体およびITサービス業界での企業経営やM&A(買収・合併)の経験が必須とされている。また、中核事業をしっかりマネジメントできる能力を有し、ビジネスの成長と経営力の向上を支援できることも条件になっている。

本記事は「財新」の提供記事です

さらに、スポンサー企業が全事業を承継するにあたり、十分な経営規模と資金力を備えていることも求めている。

具体的には、直近の年度の監査済み決算において総資産が500億元(約8454億円)以上、または親会社に帰属する純資産が200億元(約3381億円)以上であることが要件だ。ただし「関連業界で優位な地位、あるいは豊富な業界経験を持つ場合は、(要件を)適切に緩和できる」としている。

(財新記者:張而弛)
※原文の配信は7月21日

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