菅直人新政権で経済政策はこう変わる


 国債買い入れ増額の圧力をかわしたい日銀の予防線的な“奇策”ともいえるが、経済に与える副作用は未知数であり、日銀の役割を逸脱した政策との批判もある。日銀の独立性と信認を測る意味でも、政府と日銀との関係には、これまで以上に注意する必要があるだろう。

「政権担当者が代わることで、新味を出そうとするスタンスが強まる。従来手薄といわれていた成長戦略への注目度が高まる」。三菱総合研究所の後藤康雄・チーフエコノミストはそう予測する。

新成長戦略については、2020年まで平均で名目3%の成長を目標として、具体策を6月中にまとめる予定。経済産業省が公表した「産業構造ビジョン案」では、インフラ輸出や環境・エネルギー産業、医療・介護などを戦略5分野に据え、法人実効税率の引き下げや産業再編の円滑化を打ち出した。問題はその実現度だ。

菅首相は財政規律を重視する一方、歳出拡大に対しても比較的寛容であり、それが財政再建のリスクにもなる。財政再建と経済成長の両立に向けて本当に有効な策を打てるのか、新政権の実行力が問われる。
(中村 稔 =週刊東洋経済 撮影:今井康一)

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